ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

語りたくもない菅の会見

こんな程度になるとわかっているから、彼の会見は見ません。

「感染対策をしっかり講じて、リスクを可能な限り小さくするべく取り組む」というのはどういうことをする、のか教えて欲しいのです。

「五輪の感染対策でどれだけ感染を減らせるのか定量的なデータを示してほしい。」という質問に「外国人選手、関係者の検査、ワクチン接種、メディアの隔離をしっかり行う」では、具体的な姿が浮かび上がらない。全く答えになっていない。これが「ヤギさん答弁」の典型です。

(ラジオ・フランスの質問) 「五輪を開催しても大丈夫と思う理由は。「NO」と言えないからか、プライドか、経済か。」に対して「NO」も、プライドも、経済でもない。外国から来た人の感染対策を講じることができるからだ」と。見事にお答えになりましたが、実は「こんな具合に書けば、隔離ゼロで入国出来ます」と組織委員会がばらしていますよねぇ。そういう事実を知っていて、こういうことをいうんだから、「舐めている」訳ですよ、われわれを。

 最後のIWJの岩上さんの質問に対する答の中には語れば山のような時間を要する大きな問題を抱えています。
フリーランス・岩上安身氏:「土地利用規制法は首相の権限を強化し、改憲による緊急事態条項の先取りでは。」
首相:「国家として必要だから法案を提出し、国会で議論いただき決定した。極めて民主的な中で行われている。自分の国は自ら守るのは、独立国家として当たり前だ。」
 正に「ヤギさん」で、岩上安身は「改憲による緊急事態条項の先取りじゃないか!」と指摘しているのに、「必要だ」といっているだけで、どう必要なのかを説明していない。なおかつ、民主的な中で決定されているとは言い難い状況だということは、野党だけでなく、与党も認めざるを得ないことをここで白状してしまっているわけだ。なおかつ、「極めて」までつけちゃっている。「自分の国を守ることが当然か当然でないか」についてはここでは誰も指摘していないし、話題にも上がっていない。およびでない。

IWJの岩上安身が18日(金)の報告に彼の質問と、菅義偉の答弁を全文アップしているので、参考までにここに記しておく。フランスのマクロンの下りは、初めて聴いた。

岩上安身「先ほどG 7サミットの質問が出ましたが、私もサミットに関連して質問させていただきます。

 総理は先ほど、『G7サミットで民主主義国家が結束した』と、このようにおっしゃられました。

 しかし、 G 7サミット直前の6月10日にですね、フランスのマクロン大統領は記者会見において、『「インド太平洋戦略に関連して、我々は米国と連携しない。中国の下僕にもならない」と、EUと米国の対中外交の違いを説明した』と、ロイターが報じております。

 『バイデン大統領が対中強硬姿勢に傾くのに対して、EUは距離を置くと姿勢を示した。インド太平洋を米中対決で破壊してはならない』と、このように述べたと、ロイターは伝えています。ちなみにこのマクロン大統領の発言を報じた国内メディアは、わずか産経のみでした。

 ここで疑問がわくんですが、サミットでは本当に対中包囲網について結束がはかられたんでしょうか? サミットの共同声明を読みますと、台湾有事については確かに言及されているんですが、中国を名指しで非難することは慎重に避けられております。これはG7では分裂は避けられたものの、妥協がはかられたというのが実情ではないのか。という風に思います。

 総理、菅政権は、今国会で重要土地規制法に見られるように、総理の権限を異常なまでに強化しようとしております。これは、内閣独裁を実現する改憲による緊急事態条項の先取りと思われます。

 なぜかくも、戦時独裁体制の確立を急ぐのか? ミサイル配備もそうですけれども、日本国民には十分な説明もありませんし、同意もありません。

 また、もし内閣独裁体制となれば、日本は先ほど総理がおっしゃった普遍的な価値を重んじる民主主義国家のグループから、脱落する事を意味してしまいます。

 米国の覇権を守るため、中国との戦争の先兵となることを自ら買って出るような、原発を抱えたまま、破滅的な戦争に挑む愚というのは、避けるべきではないかと思われます。

 EUのように、米中対立に冷静に距離を置く、そうした道というものも探るべきではないかと考えますが、それはまた、従属国ではなく主権国家のあり方ではないかと思いますが、総理のお考えをお聞かせください」

菅総理「私は、まさに主権国家内閣総理大臣として、G7サミットに参加をして、先ほど申し上げました、国際社会の普遍的価値、このことについては、そこは、G 7の中で、すべての国々との中でですね、共有しているものであります。

 それと、マクロン大統領とも、私、個別会談をしました。そこについては、その、対中包囲網なんか、私、作りませんからまず。そこについて、やはり普遍的価値を共有する国というのは、極めて大事なわけでありますから、そこはしっかり対応していこうということで、一致をしております。

 それと、土地問題ですけども、その独裁国家みたいな話ありましたけど、これは国会で堂々と、国家として必要だから法案を提出をして、国会で議論をいただいて、決定をしたわけでありますから、きわめて民主的な中で行われてることだというふうに思いますし、自らの国を自らが守るということが、ある意味で独立国家として当たり前のことだというふうに思います」