ほぼ足りてまだ欲 その先

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小野田寛郎


 ずっとこの人の名前を何と読むのか知らなかった。というか、興味もなかった。時代が固まってしまった人なんだと思っていた。ましてや田母神俊雄の支持者だったりする。「おのだ ひろお」と読む。1922年3月19日生まれ - 2014年1月16日没。和歌山県海南市の出身。

 帰国後直ちに講談社ゴーストライターを起用して、『わがルバン島の30年戦争』という本を出版した。このゴーストライターが後に出版したのが「幻想の英雄」でゴーストライターの名前は津田信という。
 「幻想の英雄」を読むと、講談社週刊現代で連載をし、後にそれを単行本にしたのだそうだ。そのために伊豆の伊東にあった講談社の施設に三ヶ月滞在し、次兄の格郎と共に津田の取材に応え、それを速記者が書き取り、津田が連載の形として原稿化したのだそうだ。格郎の寛郎に対する影響はかなり強いものだったようだ。
 このタイトルの通り、「30年戦争」はおいしく書かれていて、津田が感じた疑問や、印象は「幻想」を読まないとわからない。「幻想」は今では再販されたものが電子書籍化されている。

 このあと何冊もの本が著者:小野田寛郎として出版されているが、この「幻想」を読むと、本当に彼の手によるものか、とても俄には信じがたい。


 こちらの方が、やはり「幻想の英雄」を分析しておられる。