古館伊知郎は元来あんまり好きじゃなかった。
うるさいからね。
でも昨日のNHKの「日本のお名前」という番組のおかげで、新座、志木という埼玉の地名が朝鮮半島の「新羅」から来ているんだということを知った。
志木という地名は、いわれは何にしろ、純和風の字から構成されているからあんまり違和感はなかったのだけれど、「新座」は何だか不自然な気がしていた。
大体、「座」という文字が地名にあるのは「銀座」くらいしか知らない。
そのなんかの傍か、あとにできた地名だから「新」がついているくらいにしか思っていなかった。
それが「新羅」から来ているんだとは、ちょっと予測を大きく外れていた。
そういえば、番組の中でも語られていたけれど、「高麗郡」や「高麗神社」、そこを流れる「高麗川」曼珠沙華で有名な「高麗本郷」もみんな朝鮮半島からやってきた渡来人のおかげでついた名前だというのだ。
新座、志木近辺はかつて一番多かったのは梨畑で、風が吹くと畑の土がよく飛んだ。
「野火止」という地名も不思議な地名だと思っていたけれど、野火はまさに、焼き畑農業の野火だというのだった。朝鮮半島の新羅から来てくれた人たちが、朝鮮半島の知恵であった焼き畑農業をこの地で始めた、ということだ。つまり1300年も前からの地名だったというのだ。へぇ〜!で驚いた。
近頃は知らなかったことが解明されてきて、驚くことばかりだ。
番組のおかげで、立教大学池袋キャンパスが映ったが、「四丁目」が銀座の四丁目から来たというのは、半世紀前から知っていた。古館伊知郎が「半世紀前」というのは嘘で、彼が入学したときは学生運動はもうとっくに終わっていて、ロック・ダウンなんてやってなかった。あの辺の言葉は明確な嘘。たぶん彼は記憶違いとでも言い訳するだろう。