ほぼ足りてまだ欲 その先

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NHK「アナザーストーリー」

阿部定」の回だった。
どんな切り口なのかわからないし、いわゆる猟奇的な事件だからどうしようかと思ったんだけれど、そういえば阿部定のその後を知らないなぁと思ったので、一応録画をしていた。現場は荒川の尾久。随分盛り上がった事件だったわけだけれど、それは猟奇的な事件だったからなのかと思っていたんだけれど、この番組が分析していた、時期的な問題はかなり大きかったことだと、おぉ、なるほどなぁと見入った。
 つまり、権力側にとってはこうした猟奇的な事件で大衆の耳目を集めておいて、「2.26事件」の首謀者の裁判を終えて処刑するという舞台装置になっていたという指摘には思わずうんうんと頷く。今の日本と全く同じ状況だ。
 舞台はあちこち動いていって、しまいには亡くなった浅香光代まで出てくるのだが、稲荷町だ、竜泉だ、と台東区には彼女の足跡が色濃い。彼女が働いたことがあるというスナックの外観が出てきて、あれ?っと思ったら、それはまさに今まで何度となく前を通り過ぎてきた通りだった。
 彼女の最後は千葉県勝山の勝山ホテルだったそうだけれど、そこも箸袋の裏に書いた手紙を置いて姿を消している。