多分国民の半分しか投票していない。(「53.85%で前回・3年前の選挙を2.08ポイント下回り、戦後3番目に低く」NHK2024年10月28日 14時34分)
間接民主主義として成り立っていない。
この国はここ10年位ずっとそうだ。
なぜか。
自民党はこれで天下を牛耳ることができると思っているから改善する方策を考える気がない。
国民もそれでいいと思っている。
青木理が日本国民は「劣等民族だ」といって総スカンを食らっているそうだけれど、この国では事実を言うと総スカンを食らう。
その代わりにデマでもいいから「美しい素晴らしい国」とおべんちゃらを言っていると受け入れられる。
萩生田光一が当選だという。バカを絵に描いたようだ。
愛知では河村たかしが当選した。これまたバカを絵に描いたような話だ。
この国はどんどん劣化していくだろう。
誰が悪いのか。
県別投票率(速報値)(前回比)
1 山形県 60.82 (-3.52)
2 秋田県 59.44 (1.2)
3 新潟県 58.56 (-4.6)
4 奈良県 58.49 (-0.64)
5 島根県 58.14 (-3.41)
6 鳥取県 58.1 (-0.06)
7 福井県 57.39 (-0.38)
8 長野県 57.21 (-2.56)
9 和歌山県 56.87 (-1.37)
10 山梨県 56.76 (-3.81)
41 徳島県 50.81 (-3.05)
42 宮崎県 50.61 (-3.05)
43 栃木県 50.24 (-2.82)
44 岡山県 50.24 (-0.7)
45 沖縄県 49.96 (-4.94)
46 群馬県 49.92 (-3.97)
47 広島県 48.4 (-3.73)
前回2021年の投票率を上回ったのは4県だけ
萩生田光一、世耕弘成あたりが当選したのが、腹が立つ。彼らは本来的には公民権剥奪されるべきであり、立候補すら許されるべきではない。
マスク
例のマスクについて。知らなかったことが出ている。
消えてしまいそうなので、ここに再掲しておく。
赤澤竜也 作家 編集者 10/27(日) 11:12
「異議があります。争点には関係のない質問です」
「異議です。証人が知らない事実を聞いています」
尋問のたびに国側の訟務検事から横やりが入る。
原告側の谷真介弁護士が経産省の課長補佐に尋ねていたのはマスク納入業者のうちのひとつであるA社との取引についてだった。
アベノマスク配布事業が始まった2020年、政府は納入業者のうちの一社についてなかなか社名を明かさず、4月27日になってようやく菅義偉官房長官がその名前を発表したところ、その会社の本社は看板すらない平屋のプレハブの建物だった。
当時、マスコミや国会で物議をかもしたA社への発注について谷弁護士が問いただすと、異議が連発されたのである。
アベノマスクの情報開示をめぐる第2次裁判で10月15日、2度目の証人尋問が行われた。
「調達の交渉をした業者とのメールはすべての担当者が自発的に廃棄した」と国が主張している異例の裁判についてレポートする。
なんら営業実態のない会社と31億6250万円の調達契約
裁判の過程において、原告側は送付嘱託という手続を大阪地裁に申し立て、採用された。国が存在しないと言っている布マスク発注の交渉記録を業者の方に出してくれと裁判所からお願いしてもらうようにしたのだ。しかし、6社はメールや発注書などの文書を出してきた。このことにより原告側はアベノマスク事業の内実を知ることになり、訴訟においても強力な武器となったのである。
A社はなぜか自社の決算書も出してきた。
見てみると驚きの数字が並んでいる。
コロナ禍前である2018年8月から2019年7月の損益計算書では売上総利益0円、当期純利益マイナス45万円。2019年8月から2020年2月末までの損益計算書でも売上総利益0円、当期純利益マイナス472万円となっている。
なんら営業実態がなかったのである。
そんな会社が2020年3月16日S社と合わせて350万枚、合計税込み5億1975万円(A社だけだと合計1億9250円)で布マスクの発注を受注。さらに2020年4月7日と4月15日にはA社単独で合わせて2000万枚。合計税込み29億7000万円の契約を得たのだった。
突如、役員報酬1億2000万円をゲット
A社の2021年2月決算において売上高は31億8385万円となっている。実に99.3%が国の布マスク調達事業であり、純利益は8億4327万円だった。売上総利益は売上の約34%。一般的な商社の粗利率をはるかに上回っている。
それまで役員報酬0円、給与の支払いもほぼ0円だった会社が2021年2月決算では1億2000万円の役員報酬を計上。登記簿を見るとひとり役員の会社なので全額代表者の手もとに渡っているものと思われる。
問題は1枚当たりの単価である。
国のA社からの布マスク1枚あたりの購入価格は135円(税抜き)だった。
上脇博之・神戸学院大学教授が先に起こしていた単価をめぐる開示訴訟で、裁判所が国に対し開示を命じたため出された文書を見ると、布製マスクの調達単価はもっとも安い会社で62.6円(税抜き)だった。
アベノマスク調達は入札ではなく随意契約で行われた。果たして1枚当たり135円という金額は適正なのか?
検証しようにも文書もメールもなにも残っていないというのである。
登記も決算書も確認せず、契約を推し進めた!?
文書が残っていないのなら担当者に聞くしかない。この日2人目の証人は合同マスクチームのサポートをしていた経産省の課長補佐だった。送付嘱託で提出されたメールを見ると、A社と頻繁にやり取りしている。
この職員はマスク調達の可能性のある業者と交渉し、選別したうえで合同マスクチームに引き渡していたのだという。
そもそもA社との接点はどのようなものだったのか。課長補佐は、
「先方から3月の上旬に電話があり、たまたまわたしが取ったので担当することになりました」
と言う。2020年春の一部報道では国とA社との間に政治家の介在があったのではというようなものあったが、そうではないようである。
国がA社から連絡を受けた時期、同社の定款の事業目的には「再生エネルギー生産システムの研究開発」「バイオガス発酵システムの研究開発」といった項目が並び、衛生用品の調達や貿易についての記載はなかった。
谷弁護士が、A社の履歴事項を示したうえ、
- 先方から連絡があった時点で登記は確認されていますよね?
と尋ねると、
「わたし自身は……。厚労省さんがやったのかも……」
と言う。取引をするかどうか決めるにあたって担当者は登記情報すら確認していない。
- ではA社から裁判所に出された資料の一部なんですけれども、2018年8月から2019年7月までの決算書、これはごらんになってらっしゃいますか?
「すいません。わたしは見ていません」
大口発注する見ず知らずの業者から決算書すら徴求していなかったことも判明した。
いったいなにを根拠に業者をえらんだのか? さらに聞こうとすると、冒頭のような横やりが入ったのである。
裁判長は「上司への報告も記憶だけで行ったんですか?」と問うた
訴訟において国は調達可能な布製マスクの枚数、納入時期、単価などの情報伝達は口頭が基本で、文書は残していないと主張している。徳地淳裁判長は経産省から出向し、合同マスクチームの布製マスク調達ユニットに所属していた職員に対し、
- 上司に報告するとき、紙を持っていなかったとおっしゃってましたが、手もとにメモみたいなものは持っていなかったんですか?
と尋ねると、
「ちょっと覚えていませんが、報告は口頭で行っていました」
と言う。重ねて、
- 単価が何円とか何万枚発注するとか、大事な話で間違えたら大変だと思うんですけれども、それでも記憶で、口頭で行ったんですか?
と突っ込むも、
「はい」
と譲らない。
この国の民主主義は機能しているのか?
主任を務める谷真介弁護士は2日間、計6人に対する証人尋問を振り返り、「約500億円もの税金が投入されているアベノマスク事業について、管理職の官僚や担当した職員らは、やり取りしたメールや文書は廃棄してなにも残っていない、経過について文書は作っていないと口を揃えました。証拠がないのをいいことに、法廷でこのような誰もがわかるウソを堂々と言い放つことに、いったいなにを守ろうとしているのか、どちらを向いて仕事をしているのか、日本の行政の歪みに失望せざるを得ません」
「裁判を提起しなければ、このような杜撰な税金の使い方をされていることについて、明らかにすることはできませんでした。尋問は終わりましたが、来春にも出される判決でひとつでも新たな事実を明らかにできるよう、追及を続けていきます」
と語る。
原告の上脇博之教授は筆者に対し、
「公務員は記録を残し、それを引き継ぐことで業務が成り立っています。また、公文書管理法は『意思決定に至る過程並びに当該行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう』『文書を作成しなければならない』と定めています。メールを残さない、文書を作らないということは元来、あり得ないことなんですよね」
「安倍政権では重要な書類を捨てる、改ざんするという行為が多発しました。安倍さんが亡くなられたあとも、事態は変わっていません。この国の民主主義の根幹である『国民の知る権利』が今後も踏みにじられ続けるのかと、強い危機感を抱いています」
と話した。
次回期日は12月24日午後1時10分から。この日で結審し、判決日が指定される見込みである。(了)
借り出した本
9月に刊行された例の完訳版-2「彼らの最良の時(Their Finest Hours)」が区の図書館で誰の予約もなく、在架していたので、慌てて借り出してきた。どうやら誰かが借り出した雰囲気がない。二本のスピンはそのまま挟まっていた。なにしろ870ページにならんとする分厚さで、5,500円もする。とてもじゃないが、買えない金額だ。この完訳版は昨年第一巻が刊行され、その後毎年次巻が刊行されることになっている。昨年も書いた記憶があるが、私が生きているうちに全6巻が刊行されることを願っている。
図書館の棚に飾ってあった。小説の類はほとんど手にしないのだけれど、ちょっと気になったので借り出した。これも分厚い。
こんな面白い本はこれまでになかったような気がする。読み進めるのがもったいないという本があるけれど、これがまさにそれだ。読み進めるのがもったいない気がした本といえば、鶴見俊輔の「日米交換船」も非常に面白かったなぁと今思い出した。