ほぼ足りてまだ欲 その先

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気持ちがわからない

 私は入れ墨が大嫌いで、実はNBAの試合をテレビで見るのも、本当はあんまり好きじゃないのだ。
 日本の刺青、彫り物というけれど、元はといえばその痛みに耐えた証だったのかも知れないけれど、彫り物を背負っているような奴はまともにお天道様を見られないような輩だったわけで、そんなものを人前にさらして俺はホンマモンの怖い奴なんですぜ、とただただ知性のたりなさを蛮勇で蹴散らかしている類にしか過ぎない、と本気になって思っている。
 銭湯で昔しょっちまったものをお恥ずかしゅうございます、と小さくなって隅に入っているのであればまだしも、これ見よがしに入ってくるバカは無視することにしている。
 今の若い人たちは何から何まで(人のことはいえないんだけれど)アメリカのギャングに影響されていて、なんにも考えちゃいないけれど、とにかくやられる前にやっちまえばおれは生き残れるんだ、そういうベクトルでしか人生なんて考えられないんだ、という感性に憧れちゃっていて、肩から二の腕にまでT-shirtの袖をまくってまでこれ見よがしに見せている。「変だよ、君!まともな奴じゃないですよ、それじゃ!」といったところでどうせ聴きやしないんで、好きにしたら良いんだけれど、私は明確に大嫌いである。
 あぁ、気持ち悪い。まぁ、バカな女もいたりするんだ、これが。