ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

事業仕分けに異論

 科学技術開発関連に関する予算の削減については非常に疑問がある。「一番じゃなくて二番でも良いじゃないのか?」というのは何となく納得できそうな気がするんだけれど、実はそれは結果論で、どこの研究開発機関(大学も含む)でも誰にもまけない技術、発想、仮説を実証、改良していくことによってどこかのずれがそれを世界一にしたり、どこかに抜かれてしまうかを作り出すのに過ぎない。ここを最初からゆるめると、「二番」にすらなれないということなのだ。
 この辺はもっと議論する必要がある。
 しかし、研究費として予算化され、実行されたものが実はその研究の本来の目的以外に流用されてしまったりしているのは事実である。研究者やその周りにいる人たちはみんな知っていて、見て、見ない風を装っている。そこに本当はそうではならないはずの埋蔵金が転がっている。文部科学省自身もそんな具合に予算がこぼれ落ちているのは知っているはずで、それでも建前上そんなことがあってはいけないから「適正に使われていて適正に処理されている」と発言する。本来的にはお前がチェックしなくちゃなランのだよ。そんな小うるさい、七面倒くさい手続きを踏むのはかなわないから少しぐらい大目に見ろよと現場ではいわれる。しかし、使いやすくするのは使途を逸脱していてもかまわないというのとは別だ。
 多くの関係する研究者の方々が関連予算の削減に苦言を呈しているけれど、その前に使っている現場がどれほど意識の改革ができるのか、という点が重要だ。
 有り体に申し上げて「科研」の現状はどうだろうか。