ほぼ足りてまだ欲 その先

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どっちもどっち

 アメリカが台湾(あの国自身は中華民国という国なんだと主張しているけれど、殆どの国が中華人民共和国を認めてしまった時点でその国名を呼ばなくなってしまったねぇ)に武器を売るそうだ。さすがに戦闘機を売るのはやめたんだといっている。
 ところが中華人民共和国はこれにものすごく抗議している。私は見てはいないけれど、多分あの眼鏡の冷徹そのものを感じさせるような女性報道官が無表情のまま口汚く言い立てたことだろう。

「中国軍は、信義に背き、中国の内政に粗暴に干渉し、中国の国家安全利益に損害を与える米軍の行為に対し、大きな憤慨と断固たる反対を表明する」
(2010年1月30日21時07分 読売新聞)

 なぁにいってんだよ、どこの国よりも軍事費を掛けて、そのうち航空母艦だって建造しちゃうんだといっている国が。大体香港はまだしも、台湾についていえばどう考えても元々は別の国だろう。蒋介石共産党軍に敗れて逃げてきて無理矢理一党独裁の国としてしまったのだ。
 昔、私が働いていた会社に台湾からの人たちが滞在したことがある。彼等が持たされていた手帳を見せて貰ったときに、そこには大陸の中国を「匪賊によって占領されている地域」と書かれていたし、彼等が使っていた部屋には同じような地図が貼られていた。
 ところが彼等が去ってからしばらくの間空いていた部屋に、今度は大陸から何人かがやってきた。到着したまさにその晩、彼等は宿舎に戻ってから電話をしてきた。「大変に遺憾だ!」というものだった。私たちもまったく迂闊でなんで部屋の点検をしなかったのかと本当に悔やんだものだ。
 ともかく、台湾がなんで中華人民共和国にとっての内政問題だというのか。今やどこをとっても台湾が中国にかなう訳がない。経済でも軍事力でももう台湾はかなわない。ほんとうにどこまでいってもこの中華人民共和国というのは開放されずに行くんだろうなぁ。こうして私から見ているとこの国から感じる不信感というのはなんだか底が知れないのだけれど、これはひょっとすると私たちの国に対して同じように感じている人たちもいるんだろうなぁと思わないではない。