ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

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 今日は新潮社の「考える人」の2010年春号、No.32が発売になる日だったので、帰り際にBook 1stに立ち寄ってこれをまず入手。特集「はじめて読む聖書」。

考える人 2010年 05月号 [雑誌]

考える人 2010年 05月号 [雑誌]

 聖書を全部読んだか?と聴かれると、いや読んでないなぁとこたえるしかない。通読しようじゃないかと取り組みはじめたことは何度もあるし、旧約を学校の授業で取り上げて読み込んだこともあったけれど、全部、隅々まで読んだか?といわれると、それは読んでいないなぁと云うしかない。
 何人もにインタビューしているのだけれど、その最初のインタビュイーがなんと田川建三であるのには驚いた。田川は東大で大畠清に出会い、秋吉は東大から立教大に来ていた大畠清に出会っていたのだそうだ。田川と云えば当然国際基督教大学の60年代末期の学内闘争から始まる彼の闘いが出てこないわけがない。彼はキリスト教を批判的に研究してきたが、あの当時の彼の考えの基本にはその観点もあっただろうと云っている。あそこの学校は一年生の時にキリスト教概論という授業が必修だけれど、私がとった授業の先生は最初から「三位一体なんて、変な考えがありますが」と言い放つ人で、唖然としたことを覚えている。
 しかし、「はじめて読む聖書」の冒頭のインタビューイである田川とインタビュアーの湯川豊とのやりとりを、全く聖書が初めての人には理解できないのではないだろうか。さもなければこれはキリスト教という宗教を否定しようとするために組んだ特集なのだろうか。新潮社のスタンスだったら、あり得る、ということなのか。
 わずか90頁ほどの特集だけれど、キリスト教それ自体に何ら縛られることなく、キリスト教徒がわずか1%のこの国で「はじめて読む聖書」という特集を組むということはこういうことなのかと思う。
 それではこの季刊誌が「あなたは知っていますか、コーラン」という特集を作ったらどんなことになるのかを見せて欲しい。あるいは「はじめて知る神道」は?
 そうそう田川のいう「貧しいものは幸いである」という言葉には彼がいう逆説的反抗者としてのイエスの思いがこもっている、という言葉には賛意を示しておこう。(金持ちだけが幸いであって堪るか!)。1935年生まれ。
 

 フォー・トラヴェル(4 travel)は価格ドットコムが主催している旅行関連サイトの名前でここにはたくさん旅行記が掲載されているものだから、どこかに出掛ける時には海外、国内を問わず、かなり参考にさせて貰っている。実際に出掛けた先へのアプローチから、現地での体験談、質問と回答なんてものまで掲載してあるからとても便利だ。中には鉄ちゃんならぬ、航ちゃん(飛行機の中、およびそのサービスの報告そのものが趣味)なんて人たちもいるし、ホテちゃん(ホテルに泊まってそれを報告するのが趣味)なんて人たちもいるけれど、こういう人たちは「如何に私は高級な施設を利用できる状況にいるか」の報告書である場合が殆どだなぁ。
この雑誌は残念ながら写真が美しくない。なんだか「はてなダイヤリー」の写真のようだ。

 今更なんだよ、という声が聞こえてきてしまいそうだけれど、とにかく殆どの鉄道が掲載されていて、懐かしむには丁度良い。Sydney Tramway Museumなんてものがあるなんて知らなかった。

教育再定義への試み (岩波現代文庫)

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わかりやすいはわかりにくい? 臨床哲学講座 (ちくま新書)

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