ほぼ足りてまだ欲 その先

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気がつくのが遅かった

 今は就職氷河期なんてものじゃなくて、あたかも映画「The Day After Tomorrow」もかくやと思われるほどの状態に突入していて、悲惨そのものだ。まだ大学3年の諸君が年末に就活合宿だといって、面接の練習なんかやっているのがテレビに映る。就職希望のミスマッチなんだとか、大企業ばっかり見るんじゃない、中小を見て見ろ、まだ仕事はあるんだぞとテレビでやっている。
 なにしろ大学への進学率が半数を超えている昨今だというのだから、同年齢の青少年達の絶対数は減っているかもしれないけれど、街に溢れているのを見ても当たり前だろう。
 それでもきっとどこかしらにこんなことを仕事にする人がいたら当たるんじゃないんだろうかという分野があるような気がする。いやいや、もうそんなものはとっくに目端の利く人が始めちゃっているんだよということかも知れないけれど、そうでもなかったりするような気がする。でもそれは学生が集まって開業する八百屋じゃないことだけは確かだろう。(実は最近近所に「学生のやさい」と書いた幟を掲げている八百屋ができている。)
 そうして考えて見ると私なんかは一度就職してからその会社にずっといて会社の中のいろいろな分野を渡り歩いたのだけれど、それは使えるところが見つからなかったからでもある(随分良い会社だ、クビにされることがなかったのだから)。今から考えてみたら、私が持っていた数少ない視点のようなものを上手くつかえる職種を自分で立ち上げれば良かったということだったのである。
 当時、その会社の社員の一人が会社を辞めると聞いてどうするのかと思ったら、英語を生かして中小企業が必要としている英語のスキルを何社かを対象に提供して行くというのだった。中小だから、そういう社員を自社雇用することはできないけれど、数社で共同雇用するようなものだから、それなら負担できるというのだ。そのアイディアが旨くいったかどうかはその後彼とは音信不通になってしまったから知らないけれど、きつい仕事かもしれないけれど、なるほどひねったなぁと思った。しかし、私自身はものぐさだから考えもしなかった。
 ものぐさは何も生まないのだ。そして人間は容易にものぐさに堕す。気がつくのが遅すぎた。