ほぼ足りてまだ欲 その先

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自衛、こども

 自民党の広報紙たる産経の煽りは凄いんだなぁと感嘆した。
facebookで繋がっている30代の子が産経が煽るマッカーサーの言葉の意訳、っつうか誤訳にまんま洗脳されちゃって「私はこれまで洗脳されていたのか!?」といっているんだけれど、それは過去形ではなくて、まさしく現在進行形なるぞ。「洗脳されている」ンだっての。
 それはマッカーサーが占領終結後語った、「日本はやむにやまれず自衛のために立ち上がって戦争をしたんだ」というものだ。
 そもそも「自衛のために」という言葉に日本国民は弱い。「判官贔屓」が大好きだから、プロレスだって、力道山がやられにやられていたのを、ちょっとした隙に繰り出した空手チョップ(あれを空手というのも如何なものかと今になると思うけれど)で白人がふらふらになって、とうとう勝つ。なんでもっと早くからあれを出さないんだっての。
 憲法違反の軍隊だって自衛隊と名前をつけたらそれで納得しているのに、それを「70年経ったんだから、こんなに長いこと、辛抱してきたんだから」もう軍隊にしたって良いだろう、外に打って出たって良いだろう」と、もはや我慢ならん!の世界。
 「マッカーサー議会証言録」というのがその発言で、何しろ自民党広報紙たる産経が全文を掲載している。(こちら
 問題はここ。

They feared that if those supplies were cut off, there would be 10 to 12 million people unoccupied in Japan. Their purpose, therefore, in going to war was largely dictated by security.

 私はこれはこのように解釈するべきだと思っている。

  • こうした物資が供給されなかったとしたら日本では1000万から1200万の雇用の機会が失われるであろう事を彼らは怖れた。従って彼らが戦争に向かった目的は《治安》に大きく影響されたのだ。

 問題はこの「security」の解釈なのだ。日本では簡単に「安全保障」だと解釈する傾向が強い。いや、歴史修正主義的に捉えると、そう解釈してしまう。あるいは解釈したくなるのは産経を見たらよくわかる。
 1000万から1200万もの職が失われたらどういうことが起きるか。多分今の北朝鮮に近い状態が生み出されると考えるとわかりやすいだろうか。
(追記:今の安倍晋三が中国、北朝鮮の脅威を煽り立てるのは、つまり歴史に学んでいるわけだ。歴史を学んでいない国民は簡単に騙される。)
 もう一つのマッカーサーの言葉で誤解されているのは「日本の民主主義は12歳」じゃないだろうか。多くの歴史修正主義者の皆様は「日本はわずか12歳の子どもみたいなもので未発達」と悪意に捉えているみたいだけれど、「日本の民主主義はまあ本当に始まってからまだわずかで、まだまだこれからなんだよ」というものだと私は理解している。なんでもそうだけれど、意図的に解釈することはいくらでも曲げられるわけで、その証拠は今のアベシンゾーが日本国憲法を勝手に自分の主義にあわせて解釈してこの国を戦争に突き落とそうとしているって事だ。
 しかしながら彼が意図している戦争は日本の経済が疲弊するのを回避しようとするのではなくて、彼らが儲けることのできる機会を広げるためのものだから罪は深い。