ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

映画「会社物語 Memories of You」

 1988年といいますから、あのバブル最盛期の映画でございます。眠れないままにテレビをつけて、早朝の5時から見てしまいました、WOWOWが放送していました。
 主演がなんとハナ肇。監督が2008年に60歳でなくなった市川準クレージー・キャッツ総出演でいながら、ドタバタでも、喜劇でもなくて、身につまされる映画。クレージーが全員で出演したのはこれが最後だそうだ。ハナ肇はこの映画で賞を受けているんだそうだ。
 撮影場所になった建物は往年の銀座にあった大倉商事。あの建物も、あの会社もとうになくなってしまった。学生時代の同期生があの会社に就職していたので、何度かあの社屋に入ったこともあるし、あの傍にあったいくつかの店にも入ったことがある。並木座という邦画中心の名画座もあった。
 当時は定年近くなったら一戸建てに引っ越す、なんてことが出来た時代だったんだなぁ。そういえば70年代の初めに就職したときに配属になった職場の上司のひとりは、何度か引っ越しをして、最後に一軒家に引っ越したといっていた。なるほど、そうすれば良いのか、と納得したけれど、すぐにそんなことが出来ない時代になっていたことに気がついた。彼は高度経済成長の波に巧く乗って、倍々ゲームで家を大きくしたんだそうだ。
 バブルの時は良いから儲けちゃえ!という風潮の中に埋没していった。
 映画の最後に警察沙汰をおこしてもらい受けてきた息子が、家でゴロゴロした挙げ句、家を金属バットでぶち壊す。しかし、最後はオヤジににじり寄ってしがみつく。いろいろあったんだよな、あの時期。