どうやら日本以外の多くの国が運営している美術館では写真撮影がほとんど許されていることを知らない人は、そうそう少ない人数ではなさそうだということを知ってちょっと驚いた。もちろんフラッシュをたくのは禁止されているんだけれど、観光客の中にはフラッシュをたいてしまって係員に注意される人は後を絶たない。挙げ句に「だってどうやったらフラッシュがたけないように設定できるのかわからないんだもの」と人のせいにする輩がいる。全部のカメラにフラッシュ禁止設定が出来る。スマホでも出来るのかどうかは私がスマホを持っていないから知らない。全く無料で撮影が出来るとは限らない美術館も多くある。撮影許可を金を払って買った人にはそれがわかるようなシールやら、バッジやらが配られる。
そして、多くの美術館がウェブ・サイトに主要作品についての解説も掲載されている。ただ、難しいのはその作品のタイトルを知らないと探し出すのに苦労をする。だから作品を撮るときにはかならず横に必ずある表示も写真にする。
しかるに日本国内の美術館のほとんどは写真撮影を禁止している。理由がわからない。写真撮影を許可することによって、滞る見物者の流れを円滑にする為、という理由が良く持ち出される。外国から借りてきた作品集については原則禁止する、ということは良くあるらしいが、それらの作品のほとんどは元々の美術館では撮影が許可されているのがほとんどである。だから、理由が良くわからない。
もちろん例外もたくさんある。先日のムハ展ではどん詰まりの部屋だけは撮影許可されていた。また、ジャコメッティ展では3作品だけ許可されていたんだそうだ。
写真なんて撮らずに自分の目に焼き付けよ、という人がいる。ウチにもひとりいる。しかし、いっておくが、写真にして、それを整理する私の方が、なんぼか印象に残るのだということをわが家では既に証明を終わっている。個体差があるという点については、残念ながらそのケースを検討するだけの検体の数にかけているのでこの際指摘をご遠慮申し上げよう。
日本国民は気の毒だ。だから私も気の毒だ。