著作権と聞くと、最近ニュースになったのは、著作権協会(JASRAC)が音楽教室で使われる曲にも著作権使用料を払わなくてはいけないといっていたことに関する裁判があった。「教師の演奏に対する著作権使用料の徴収を認める一方、生徒の演奏は徴収対象にならない」というのが最高裁の結論だった。
生徒の演奏は「教師から技術の教授を受けて習得し、その向上を図ることが目的で、楽曲の演奏はその手段にすぎない」というのである。
これはまぁわかる。生徒のヘタックソな演奏もいっちょ前の演奏と同列で使用料金を払いなさいは間尺に合わない用な気がするのである。となると、使用料金を払うべき先生の演奏というのはどういうときの演奏なんだろうか、という疑問。お手本で演奏して見せる時は払え、ということなのか。
しかしである。ライブハウスなんかで演奏される、あるいは歌われる素人の曲は使用料金を払わなくて良いのか(つーかあれはどこかで誰かが払っているのか?)という点だね。だってさ、人のことはいえないけれど、「こんな演奏に著作権使用料金を払うのかよ!」というんだってあるでしょ?
包括的利用許諾契約ってのがあって、なんの曲でも良いから、とにかく一括いくらで契約する場合と、いちいち報告して払う場合があるらしい。これがあまねく日本全国のライブハウスを網羅しているかどうかという点が公平性を期しているかどうかという問題はある。プロしか出演しないライブハウスだったらきっといちいち曲目を記録するんだろうか。それも多分何小節以上を演奏した場合とかって規定があるんじゃないだろうか。そうでないと、メドレーなんて演奏された日には使用料金がかさんで仕方がなくなってしまうじゃないか。
ところで、そんな著作権だけれど、未来永劫その権利が有効で使用料金を取られるというわけではないことは皆さんご存知。かつては50年だったのが今ではどうも70年になっているらしい。
しかし、夜中のテレビなんぞ見ていると、「懐かしの映画音楽5枚組がオリジナル音源で、なんと9,800円!」なんという宣伝を見たりします。最近ではダーク・ダックス4枚組なんぞだってございます(何枚組だったか不確か)。あぁいうのは著作権資料料金を払ったものなんですかねぇ。私達の世代がきっと懐かしがって衝動買いに及ぶという展開をあてにしているに決まっていますが。
Universal Musicが「ジャズの100枚。」というCDを4枚出しています。どれも皆二枚組でジャズのかつての押しも押されもせぬプレイヤーの珠玉の一曲が羅列されています。とにかく昔はよく聞いた曲ばかり。しかも、Universal Musicはその人達のそれぞれのアルバムを本当に100枚、一枚1,100円で売っているんですね。本当に100枚揃えた人がいるかも知れない。それでも、全部で11万円です。ちょっとした人だったら、この際いっぺんに揃えた人がいるんじゃないか?「なにしろもう動くレコードプレイヤーがなくてねぇ」なんちゃってCDを100枚。
わたしは隣の区の図書館から集大成二枚組を借り出してまいりました。やれ、懐かしや!