ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

注目するべきだ

 山上徹也の裁判はなかなか始まらなかったのだけれど、10月28日に開始されたと思ったら、連日開廷されていて、今日で第5回になった。初日は抽選の列が伸びていたが、二日目になったらもう短くなっていたとジャーナリストの金平茂紀(かねひら しげのり)が書いていた。それでも彼は抽選から外れたそうだ。


 2023年7月に出版された鈴木エイトの新書を読み直している。それで気がついたんだけれど、宗教法人が解散命令を下されると清算人が入るというのだ。それですべてを調べることになる。統一教会の場合、もし解散命令が確定して清算人が入って徹底的に調べると、自民党のそれぞれの議員がどのように関与してきたのかということがすべて明らかになるわけで、それは自民党にとっては決定的なダメージとなってしまうことになる。統一教会が一度出された解散命令に抗告して闘っているのは、その間の時間稼ぎだといってよいのではないのか。


 高市早苗が首相に就任してから、統一教会はやけに殊勝な発言、行動を取り出している。献金変換のための第三者委員会を構築したというニュースはごく最近で、そのメンバーは橋下徹法律事務所の弁護士で構成されていて、若狭勝が参与で参加しているという。いかにも一般大衆にアピールしそうなメンバーである。先日は驚くことに都内路上において、統一教会街宣車が「私達は真の宗教団体として・・・ご理解いただきたい」とスピーカーで流しながら通りかかった。こんなことは以前には全く見なかったことだ。


 韓国ではほとんど話題にもなっていなかったけれど、女帝が逮捕監禁されて拘置所の外では信者が太鼓を叩いて「ガンバレ!」と唱えているという。

 なにか局面が変わってきているような気がする。


 鈴木エイト氏がAERAにこう答えている。11/3(月) 10:30配信

気になるのは、政治家との関係において、自民党が詳細な検証を行わず簡単な自己申告制の点検で済ませてしまったため、明確な裏付けがないまま、山上被告が旧統一教会安倍晋三元首相との関係をどう捉えていたかという点が、あくまで「彼の認識の問題」としてのみ処理されてしまう可能性があることです。

 安倍昭恵さんの存在もあり、「まったく無辜(むこ)の政治家が一方的に殺され、その妻が悲しんでいる」というナラティブが前面に出てくる状況もあります。そのためか、初日の裁判終了後、テレビの情報番組でコメンテーターが安倍昭恵さんの人柄を褒め称えたうえで「彼は反省しているのでしょうか」といった発言をしていました。<中略>


これだけ大きな被害を生んできた団体による被害実態という事実がある中で、それを本来取り締まるべき立場にある政治家が放置してきた、あるいは、教団友好団体のイベントにビデオメッセージを出すなどして加担してきたとも取れる動きがあったことに対し、山上被告がどう感じたのかという点については、一定の審理がなされるべきだと思います。

 その点を報じるのは、我々メディアの責任でもあります。この問題の本質がどこにあるのかということを、裁判で審理される範囲を超えて広く伝えていく必要があると思います。