ほぼ足りてまだ欲 その先

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もし

 昨年の震災でも福島に原子力発電所がなかったら、こんなことになっていなかったことは確かだ。それにしてもこんな大きな津波が襲いかかったんだから甚大な被害は変わりなかっただろう。しかし、その後の事情は大きく異なる。そう想定してみたら、この国に原子力発電装置をぽんと持ってくることが実に危険な試みだったかは明らかだ。
 しかも、廃棄物を処理する方法がどうにもならない。
 経産省関西電力大飯原発のストレステストの評価を終え、「テストの方法は妥当だ」とする評価を今日にも示す方針という話で、ストレステストの結果を国が評価するのは初めてなんだそうだ。NHKのニュースでは「関西電力大飯原発の3号機と4号機について、地震の揺れの大きさは想定の1.8倍まで、津波は想定の4倍の11.4mまで、安全性に余裕があることを確認したと報告」したのだそうだ。その上、IAEAが日本に担当者を派遣する予定にしているのだそうで、原子力安全保安院はこれを持って評価を終了と持っていこうとしているのだろう。
 運転推進の方向性の上に立っている関係者ばかりが評価をするわけだから、これによって「とても危険でこんなところに置いておくことすら危ない」という結論出るわけは全くないわけで、「なんの問題もない」ということになるに決まっているという単なる茶番劇に過ぎない。そうでなかったら、この原発の着工を認めた国、自治体の当時の認定は間違っていたということになって、当時の担当大臣、関連部署の責任者の面子は丸つぶれということになるわけだ。
 ここで「妥当だ」とすることによって彼らの面子が潰れることはない上に、実際に再稼働させるかさせないかについてはこの時点では現時点での担当者も自分が判断を下すわけではないのだから、気楽なものである。全く責任なんてものは問題にならないと思っている。
 これではどう見ても客観的な判断を下せる社会構造ではない。