ほぼ足りてまだ欲 その先

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学閥

 かつて国外に駐在していた時に、彼の地の小さな日本人社会でも母校のOB、OG会があって、年に一回は集まりがあった。それでなくても駐在員社会というのは何かというと日本人だけが集まって遊んでいた。しかしながらその時期にたまたまその地域に駐在勤務をしていたというだけで、実におざなりな仕事からみの集まりでしかない。そこへ年に一度の同窓会は結構気が楽だった。仕事に関係がない。ところがよく考えてみると仕事に絡んだ人も中にはいたりする可能性はあるけれど。でも不思議なことに仕事がらみの時とは違った気楽さがそこに生まれる。
 そんな年に一度の同窓会にいそいそと出かけていくと、「学閥」で集まるなんてと上司から否定された。「学閥」ってのはその学校の卒業生が力があって初めていわれるのだと思っていたから、ちょっとディフィニッションが違ってんじゃないのかなぁと思ったものだ。何しろわが母校は経済界では全く力がないからだ。
 そんなある日、会社の顧問弁護士が見慣れた青年であることに気がついた。その上司が契約したわけだけれど、彼はその上司の大学の後輩だったのだ。
 「鋭く追求他人の失敗、笑って誤魔化せ自分の失敗」を実践する人にふさわしい選択だった。