ほぼ足りてまだ欲 その先

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大学だけいじっても

 確かに私大の定員を上回る入学者の数は目に余るものがある。とかく様々な理由が語られるのだけれど、まさかこんなに学生が残るとは思わなかった、というのがある。逃げられちゃうのが前提でさばを読むのだけれど、読みを間違えたという奴だ。こればっかりはしょうがないんだといわれている。実はそうじゃないけれど、そういうことにするのが最も当たり障りがない。
 それを「いい加減にしろ!そんなことをすると私学助成金を減らすぞ」というのが文科省の言い分だ。なんで今更そんなことをいうのかというと、それによって学生の大都市集中を避けようというものなんだけれど、これはまた随分単純な物事のとらえ方で、まさかあんなに優秀な学校を出た人たちが考えることとはとても思えない。
 地方の大学に進学して、自分の地元から通えたら費用もそれほどかからなくて済む。しかし、問題は就職だ。正規雇用を目指すと、大都会の著名な大学を卒業しないとなかなか確率は減る。非正規で暮らせよ、と文科省が言っているというのだろうか。そこから改革しないと、鶏か卵かの水掛け論が終わらない。結局労働市場での非正規化が進む以上、より有利な収入を得ようとすると、その大半はやっぱりここで決まってしまうという読みが一般的な解釈じゃないのか。
 私学助成金を取るのか、それとも学生水増しによる収入増で乗り切るのかということになるが、トップグループは当然の如く授業料増で乗りきることにならないか。すると益々そこには格差が生じてくるということにならないか。
 歴史は繰り返すというけれど、現状維持のまま。解決策にならないのではないか。