ほぼ足りてまだ欲 その先

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おしゃべり

 子どもの頃、うちの親父は私に向かって「女の腐ったのみたいにべらべら喋ってんじゃない!」と良くいった。いや、私がいったんじゃない、オヤジがいったのだ。今だったら相当に問題になりそうだ。そもそも「女の腐ったの」とはどんな人間のことをいっているんだ。それに男はなんで喋っちゃいかんのか。
 それにそもそも私はおしゃべりだというわけではないのだ。その証拠に、今だって一日中、なんにも喋らなくたってなんちゅう事もないし、現にそんな一日を過ごしていることだって、珍しいわけじゃない。
 私が喋るのは、周りにいる人たちが退屈をしないように気を遣っているということなんである。だから、誰も話題を提供しようとしない雰囲気を察してしまったら、慌てて難儀をしながらその場に適切な話題を探して提示するのである。
 こんな細やかな気を遣っているというのに周りにはあいつはおしゃべり、というラベルを貼られている。非常に心外であって、大変に遺憾に思っている次第である。