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本 追加

賊軍の昭和史

賊軍の昭和史

 ご存じ半藤利一と保阪正康の座談本でございます。この二人の知識を合わせるわけですから面白くないわけがない。安倍晋三は岩手に行くと、うちの先祖はその昔東北にいた安倍貞任(さだとう)・宗任(むねとう)の流れだから賊軍なんです、山口だからといって官軍ではないんです」といったらしい。
 2018年に首相でいれば、50年ごとの節目に山口出身の首相がいるということになるから次も狙う、といっていたあの口でそういっていたらしい。
 で、このお二人の話がなぜ官軍、賊軍の話から始まるのかと思ったら、靖国神社というものが招魂社として始まったのはいわゆる官軍、それも長州藩の為に死んだ人を奉るというところから始まった存在で、ちょっとでも賊軍に縁のあったものたちは排除されているんだという事実につながるわけです。
 目から鱗の話でございます。あそこに祀られている人たちの中には嫌でも祀られている人たちもいるし、なんでこんな奴まで祀られているんだという人たちもいます。ま、戦犯については論外ですが、外地で売春宿をやっていた奴まではいっていたりするんですから、話にもなりません。真面目に戦争で死んじゃった元兵士の気持ちにもなってみろ。 近現代史編纂会編、保阪正康監修となっている戦争中の写真集なんでございます。かつてわが家のオヤジの書斎には大判の太平洋戦争写真集がなん分冊かであって、今でも胸のレントゲンを撮ると必ず医者に胸膜炎、つまり肋膜炎を病んだことがあるでしょ?と聞かれるくらい、小学校低学年の時にその書斎で隔離状態になっていたことがあって、その時にためつすがめつ見てきた。その中には日本軍が欧米人の捕虜に目隠しをさせて軍刀で首を斬る場面なんてのまででていたわけです。
 この写真集にはこれまで見たことがないビルマ戦線での報道写真と覚しきものまで出ていて、大変に興味をそそります。それにしてもこの近現代史編纂会ってのは一体何だろうかと思ったら文殊社という会社で、そのHPにはこう書いてある。「当社は「太平洋戦争研究会」「近現代史編纂会」の名称で、プロフェショナルなライターグループを形成し、様々な媒体で原稿を執筆しております。」
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