ほぼ足りてまだ欲 その先

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南道郎

 だみ声の悪役で時代劇に良く出ていたからそっちの印象の方が強い役者だけれど、その前は良く旧日本軍下士官の悪役をやっていた。時には喜劇に意地の悪い典型的な暴力将校の役で登場して絡んでいたのを覚えている。
 沼田曜一と良い勝負の悪役だった。

沼田曜一

この人の悪役も、テレビで見ない週はなかっただろうなぁ。
 そうそう、なんでこんな話になったのかといったら、戦後、まだ私が小学生の頃には、映画やテレビでは(テレビ放送を初めて見たのは小学校3-4年の頃、近所のお金持ちの家で見たプロレスや生放送のドラマだった)、戦争中に語られていたことをおもしろおかしく取り上げて、それを"馬鹿げたこと"として取り上げていたってことを想い出したからだ。
 例えば「肉弾三勇士」や「杉野はいずこ!」なんてのはそんなことで知ったのだ。そんな時に、無茶振りの精神論だけで威張り腐っている連中の役を良く南道郎がやっていたのだ。
 だから、「百人斬り」や「九軍神」の話を聞くと、その類いの延長線上にあるプロパガンダに過ぎなくて、それを喜んで取り上げ、取り上げられていた人たちに、何らの同情も感じなかった。