NHKのBS-1スペシャルで「歓(よろこ)びの絵 ねむの木学園 48年の軌跡」という番組が8日の土曜日に放送された。(こちら)
宮城まり子ももう今年で89歳になるそうだ。吉行淳之介と暮らしていたことでも有名だけれど、私の記憶の宮城まり子は『毒消しゃいらんかね』の派手な唄やら、『ガード下の靴みがき』でのペーソス溢れる語りだった。テレビが始まって、彼女が当時の漫画が原作の「あんみつ姫」を演じていたのを鮮明に覚えている。何しろ当時は生放送だから、役者の演技力に負うところ大だった。
同じような頃のテレビ番組といったら、有島一郎の「ありちゃんのカッパ侍」とか柳家金語楼のこれまた漫画が原作だった「おトラさん」だった。(驚くことにおトラさんの主題歌が残されている。これは映画版の主題歌だったのかなぁ。こちら)
その宮城まり子が静岡の掛川に「ねむの木学園」を作ってからもう48年にもなるんだそうだ。ねむの木学園というのは障がいを抱え、なおかつ親が育てる力がない子どもたちが暮らしている施設で、宮城まり子がお母さん代わりとなっているそうだ。子どもたちが描く絵がそれはそれは素晴らしい。しかし、宮城まり子がこの歳になって、身体がなかなか昔のようには動かなくなってきている。NHKはこういう人たちを我慢強く取材している。こういう仕事はNHKでなくてはできない。こういう仕事が支障を来すようになったら国営放送も本当の終わりとなってしまう。そろそろ近い。