ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

古本市に遭遇

 母校の図書館に登録しに行く。学校の図書館はいくつもに分かれていてそれがひとつひとつルールが違うというとんでもない状況。統合するつもりがあるのかも知れないけれど、その前に利用条件を全て一緒にできないものなのか・・。
 卒業生は登録してカードを作ると閲覧が可能。学校のクレジット・カードを作れば2冊貸し出してくれるのだけれど、その期間が図書館によって異なる。もう何枚もクレジット・カードなんて要らないというのに創らないと本を貸してくれない。そんな理由で創ったクレジット・カードだから使ったことがない。
これを借りた。

北海道の捕虜収容所―もう一つの戦争責任 (道新選書)

北海道の捕虜収容所―もう一つの戦争責任 (道新選書)

 相当な力作である。国際赤十字からかなりの俘虜慰問品が送られてきていたことがわかる。日本に輸送されてくる間に相当数の俘虜が死亡しているようだ。この状況を見ているとすぐに思い浮かべるのはアフリカから北米大陸に連れて行かれた奴隷である。坪当たり6人という割合で連れてこられていたのがその後には坪当たり10人という状況で長い船旅を終えて到着した俘虜達はボロボロの様相だったというのは想像がつく。
 今でも同じようなことが起こるし、それは笑い話で終えることができるけれど、英語の「イエス」「ノウ」が日本の答え方と異なることから日本兵・軍属の誤解から殴られたり、暴力を受けたことは間々あったようだ。だから戦後BC級戦犯裁判で全くいわれのない暴力をふるった容疑をかけられた者たちの中にはこうしたことから始まった容疑もあったようだ。
 それを知っていた捕虜中の指導者の中には「なんでも良いから日本兵に言われたらまず“はい!”といっておけ」と伝えていたものもいたのだそうだ。


 すぐに向かいから顔見知りの青年がやってくるのを発見。こちらも相当に久しぶりだけれど、彼はブログを書いているので日常がわかっているから安心だ。どうやら今年中には本が出ることになったらしい。楽しみだ。
 何か纏めないのか、と訊かれ、いやまともなアウトプットはできない、ため込むのみだと云ったら彼がそりゃ「高等遊民」だと云ったのだが、私はそれを知らなかった。お恥ずかしい話ながら漱石命名のその言葉を「なに?それ?」と聞き返した。私は高等でもなんでもない。「だらだら遊民」にすぎない。さもなきゃ、できれば「高等学民」とでも云ってもらえるくらいになりたいものだ。確かにため込んでどうするっていうんだといわれかねない。
 アウト・ドアー・ギアの店に入って歩き用のポールをほしいと思ったのだけれど、この店の1割引券が家にあったのを思いだして出直すことにした。ちょっと大きめのデイパックでレインカバー付きを考えなくてはならないかも。
 駅に向かって歩いていくと、駅の傍の公園になん張りものテントが張られていてスピーカーからなにやら人声がする。近寄ってみるとなんと古本市だった。文庫だけ入手。

マッカーサーの二千日 (中公文庫)

マッカーサーの二千日 (中公文庫)

不吉な黄昏―シンガポール陥落の記録 (中公文庫)

不吉な黄昏―シンガポール陥落の記録 (中公文庫)

クラウゼヴィッツの暗号文 (新潮文庫)

クラウゼヴィッツの暗号文 (新潮文庫)

昭和史がわかる55のポイント (PHP文庫)

昭和史がわかる55のポイント (PHP文庫)

 帰りはバスにした。とても混んでいた。何しろ都バスは高齢者には優遇パスを売っているから、乗っているのは高齢者ばかりで、とても混んでいるのに、席が譲られるということは殆ど不可能。座っている人も立っている人も殆ど同じような年齢で、どっちが辛そうかわからない。従って立っている人が殆どいなくなるまで座れない。行程の1/3程来てようやく座り、本を出して3ページほど読んだらとても眠くなり、ねてしまって気がついたら、なんとバスは終点に到着するところだった。三つも行き過ぎてしまった。