ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

よくぞ

 紀伊国屋の地下の「水山」でちゃんぽんうどんを食べようかどうしようかと思いながら西口の先に向かって歩く。
 そうだと思い立って伊勢丹のメンズ館(どうして男性館じゃないのかね)に入る。先日からこういうものはないもんだろうかと思って捜しているジャケットがひょっとしてあるかもしれないと思ったのだ。
 なんてったって、ここはUNIQLOじゃなくてデパートなんだからね、いろいろあるだろうと。6階まであがって降りてきたけれど、そんなものはなかった。
 こうやってみていると今の若者たちは随分普通の素材で目立たないものを好むのかねぇと思うようなものもある代わりに、一体全体誰がこんなものを着るというのかといいたいようなど派手なものもある。浅草・伝法院あたりのお店で売っていそうな昔のグループ・サウンドが着ていそうなものがずらっとあったりするのだ。それでも、このデパートは高いからおいそれとは手が出ない。
 通りかかったところで丁度20代と覚しき男性が買い物をしていて、店員が「それでは全部で7万5千円ですね」といっている。思わずう〜んといって倒れそうだった。私はこれまでの人生で洋服にそれだけの金をかけたことがない。スーツだって、である。
 出てきて、伊勢丹の黄色い傘が何本も差してあるところを写真にしようと思ったところへ、中から出てきた女性が私に声を掛ける。確かに私の名前である。なんとあの映画の打ち上げでご一緒した書家の方だという。私は打ち上げで酔いしれてしまい、殆ど記憶がぶっ飛んでいるのである。思い出すこともなかなかままならないというのがあの打ち上げだった。
 当時は年に何回もイベントをやっては打ち上げで遅くまで盛り上がった。しかし、それがどこでどんな風にやったのか、覚えていないというのはいくら何でもまずいものがある。
 それにしてもよくぞお声をかけて戴いたものと大感謝である。あの方の周りには爺さんがおられないのかもしれぬ。だから、わかりやすいのかもしれないな。ご一緒だったお嬢ちゃんと覚しき方には失礼なことをしたもので、ここでお詫びである。