ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

「人生を変える7日旅」

 BS朝日の番組で金曜日の夜10時から。11月7日と14日の二回は平幹二郎佐久間良子の息子、平岳大(ひらたけひろ)が青春時代を過ごしたアメリ東海岸、そして曾祖父が移民として暮らしたカナダ西海岸のヴァンクーヴァーを訪ねる、という前後編だった。
 最初は有名人の子どものちゃらちゃらした旅行番組かと思っていたのだけれど、イヤイヤ、彼はむちゃくちゃ一生懸命に勉強をして、ブラウン大学を卒業しているんだそうだ。それにしても金がある事には変わりない。
 番組の中で明らかになってくる後編が面白い。彼の曾祖父、つまり平幹二朗の祖父は15歳でハワイに渡り、25歳になってVancouverへ転進した。そしてPowell Streetで肉屋とグローサリーを経営して名を遂げる。
 彼が訪ねた街で1906年に創設された日本語学校を訪ねると、その校長は即座に「あなたのお婆さんの学校ですよ」と告げた。そして、そこで曾祖父の店があった場所を知る。その後Nikkei National Museum and Cultural Centreを訪ね、そこにあった資料から曾祖父は妻、「トキ」をこの地で亡くしていた事を知る。「あ!それでか、お墓にその名前が残っているのは!?父もそれを知りませんよ!」と彼は大層驚いた。
 職員の女性から、当時、ハワイでは日本人より安い労賃で働く移民を導入して日本人を排斥したために、日本人グループのひとつは北に向かい、もう一つが南に向かってブラジルに行ったのだと知る。
 単なる旅行番組だと思って見始めたのだけれど、これは私にとってとても興味深い番組だった。
 彼の父方の曾祖父、池田福吉は戦後日本に戻ってきたそうだ。どういう動機で戻ってきたかについても興味深い。

追記

 17日朝のNHKラジオに平岳大が出てきて曰く。中学の時に(彼は暁星)サッカー部の遠征にいった時にやっぱり「あの子は平幹二朗佐久間良子の子どもだよ」とささやかれるのがわかって日本から出て行きたいと思ったんだそうだ。で、親にいったら「なんでだ」といわれたので、咄嗟に「医者」といったらみんなが納得したんだそうだ。
 いや、やっぱり金持ちのお子さんは凄いね。