ほぼ足りてまだ欲 その先

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ボイス・トレーニング



 区の老人福祉センターの活動のひとつだという「ボイス・トレーニング」なるものに応募しておいたら、「参加できます」という返事が先月末に来ていた。今日がその初日だった。開始10分ほど前に行ったら、20名の参加者はもう揃っていて、私が最後だった。どうしてか知らないけれど、こういう高齢者の集まりってのはいつどこででも定刻前からみんな集まる。とても早くから来ている。(遅れちゃいけない)という思いが小学校の頃からの訓練で刷り込まれているんだろうか。こんなの、多分日本だけだろう。あとから、それこそドリフターズの全員集合のコントみたいに、五月雨式にやってくるのが普通じゃないかという気がする。勤勉だった日本の時代の遺産ってやつですかねぇ。それこそ、途中でなにかがあって遅れちゃうかも知れないという懸念がそうさせるんですかねぇ。本当にどんなときでも集まりいいですから、日本の高齢者。

 高齢者用の集まりだからなのか、最初から最後まで座ったままだったのは意外だった。しかし、考えなくてはいけないのはこれは「老人福祉」センターの行事なんだよね。まさに「デイ・サービス」ののりなわけよ。その証拠に、最年長参加者はなんと93歳で、中には歩くのが大変という人すらいる。20名中男性はわずか4名。生き残るのは女性だものなぁ。
 うちに帰ってきてからこんな状況だったと説明すると「まさにデイ・サービスだね」と。それを聞いて、あぁ、本当だと思ったわけ。実習で通っていた特別養護老人ホームデイケア・サービスの行事をやっていた時に、当時40歳前後だった主任さんに「灰田勝彦って昔は有名な歌手なんですか?」と尋ねられたのを思い出す。あそこでもそういう歌を歌っていたものね。

 声帯の話くらいから声を出し始め、「ソ」の音、上の「ド」の音を出す。なんの意味があるのかと思ったらそれが「見上げてごらん夜の星を」の始めの音だった。このキーでこの歌を歌うのはちょっとしんどいよなぁ。女性と男性がいるからこのキーなんだろうな。
 隣の男性が自己紹介の時に「フォークソングをやっていた」といっていたので、途中のお休み時間にどんなフォークを?って聞いたらPP&Mだってんです。「じゃ、女性がおられて?」とお伺いしたら、今は男二人なんです、とおしゃった。お生まれが2年下だというから多分義理の弟と同年齢。

 大きな声を出すところまでいかないかなぁ、このボイス・トレーニング。