ほぼ足りてまだ欲 その先

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警察にインテイクの窓口

 愛知県の豊川で、一家5人が殺傷された。犯人は長男(30歳)。彼は引きこもっていた。ネットが唯一の社会への窓口だったようだ。しかもネット・ショッピングで200万円も買い込んだ。払いは総べて父親のクレジットカードだ。
 12~15日の間に計8回、購入などに関するトラブルを巡って110番したり、「これ以上エスカレートさせないためにはどうすればいいか」と警察に相談していたそうだ。12日(月)には次男が長男と父親の喧嘩を警察に通報した。その結果、もうこれ以上クレジットカードで買い物はしない、少しずつ金を返すということで決着していたようだ。
 13日には「クレジット会社からいわれたから」と(父親が?)警察に被害届を出そうとしたけれど、警察は親族間の問題だとして届けを受理しなかった。
 15日には「長男が暴れている」という110番があったという。
 とうとう父親がインターネット契約を解除したため、17日の未明に長男は怒って父親と弟の子どもを刺し殺し、母親と三男とその妻の3人が怪我を負った。
毎日新聞 2010年4月18日)
 これだけ警察に行っていたのにもかかわらずこのような事件が起きてしまった。家族の中で抱え込もうとするケースが多い中でよく警察に相談にいったものだと思った。
 しかし、現状では殆どの人はどこに相談にいったものかと途方に暮れているはずだ。しかも、警察には多くの場合こうしたケースについて対応する専門家がいなさそうだ。行くべきはもっと他ではないかという気がしないではない。
 しかし、いっそのことその警察が多くの人々が抱える悩みのインテイク窓口となってくれたら、もっと効率良く、市民にとっては頼りがいがあるのではないかという気がする。

【追記】
 多分日本の警察官僚が積極的にそんな改革に手を挙げるとは思えないから、厚労省、地元自治体からの派遣だろうか。

【追追記】父親の給料を長男が管理していて、20〜30万円の月収から父親に5万円、母親に4万円を毎月渡し、残りを長男が自分で使っていた。(毎日新聞 2010年4月19日 2時58分)

【追追追記】このケースの場合、この長男は「ひきこもり」というにはかなりな力を持って支配していたようだ。警察にも対応しているし、郵便物を取りに外に出てくるところを近所の人が見ていたとも書かれているし、あまつさえ半年に一度くらいとはいえ、近所の床屋にまで来ていたというのだから相当に力を持った「ひきこもり」だったようだ。