ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

f:id:nsw2072:20210524040557j:plain:w360:left 山田五郎(本名武田正彦)が「闇の西洋絵画史 第1期:5巻セット」という書物を創元社から3月に出したんだという話を、YouTubeで公開している「山田五郎 オトナの教養講座」で自ら宣伝していたんですよ。もちろん彼は荒俣宏に勝るとも劣らない博覧強記の強者ですが、大阪の名門北野高校から上智大の新聞学科。途中でザルツブルクへ遊びに行っていたくらいで、美術に詳しい、ということになっているわけですね。とにかくこのYouTubeは面白いので、西欧絵画にご興味があれば一度ご覧になることをお勧めしますよ。

 闇の西洋絵画史はこのあとまた5巻セットが出て全部で10巻になるというわけでございますが、なんせ、高い!この薄っぺらい5巻で8,250円もする。そこで私は自分が一番気になっている第三巻、「怪物」編だけをすぐさま買いました。多分山田五郎のことだから、大変に面白くボッシュ(どうもボスといっている見たいですねぇ)からお父さん・ブリューゲルから取り上げて、「お〜!そうなのか!」という解説が、実に読み応えがあるんだろうなと勝手に期待したんでございますよ。それが!あぁた!ほんの数行「そんなこたぁしってらぁ〜!」と云うことが書かれているだけなんです。羊頭狗肉と云うべきではございませんか。しかも、この薄っぺらい一冊が1,650円もするざます。これはいけません!

 私が初めて山田五郎を見たのは、初期のタモリ倶楽部に「お尻評論家」として出演していた時だ。ヘンな奴だなぁと思ったね。元は講談社

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とんぼの本「謎解きヒエロニムス・ボス」から

 Hieronymus Boschは15世紀の終わりから16世紀の初めのオランダ、というかネーデルランドの画家ですが、ネーデルランドではボスと発音するらしいです。おどろおどろしい、なんだかわからないけれど、多分生前阿呆タレなことをするとこうなっちゃうんだぞ、戒めのための動物というか、悪魔というか、妖怪というか、そんなものをこれでもか、これでもかと、次から次に産み出しているわけですが、これをこうでもないあぁでもないとキャンバス(あ、板ッペラですかね)にひねり出すのは面白かったんだろうなぁと、羨ましい限りでございますなぁ。こういう絵だったら描いてみたい気がしないでもありませぬ。