私は海外へ旅行に行っても、まったくといって良いくらい日本食への欲求が起きない。つれあいは少なくとも乾燥味噌汁とレトルトお粥を持って行く。風邪を引いたり、下痢をしたりして体力が落ちている時のためにといって。時としてお世話になる時はあるけれど、どうしても我慢ができないといって日本食を探すことはない。せいぜい中華料理をテイクアウトするくらいだろうか。
しかし、旅館の朝ご飯のようなものは大好きで、例えば温泉なんかに行って朝飯のバフェ会場に行ったら確実にご飯と味噌汁から始まる。ところがつれあいはそんな時も家での朝ご飯も確実にパンとヨーグルトと紅茶から始まる。だから私は家でも朝食はご飯と味噌汁かといったら、絶対にパンとレタスと珈琲から始まる。
なぜか。日本の白米は旨い。しかし、外地の白米が旨かった試しはない。外地の日本食屋のちゃんとしたものは高い。外地の安い日本食屋の飯が本物だった試しはないからだ。
近頃は外地でも日本のものに負けず劣らずのちゃんとしたラーメン屋があるんだという話だけれど、実はラーメンの類いも日本では外ではほとんど食べない。家でなら食べる。嫌という程野菜を入れることができるからだ。
