つれあいはもやしそば、私は五目堅焼きを注文した。昔はよくこの堅焼きをどこででも頼んでいた。運ばれてきた堅焼きを見て、あれ?あんまり旨そうじゃないな、と思ったのに、一口食べて驚いた。実家の傍、路地裏にあった中華そば屋の堅焼き蕎麦そっくりな味なのだ。なるとが載っているのも懐かしいが、伊達巻きが載っているのは如何なものと思ったのに、これが甘いものだから、この焼きそばに合うんだなぁ!驚いた。これが800円だった。
じゃ、またね、といって出ようとするところに、また同じアパートの住民のちょっと歳上のおばさんに出逢う。三年前に元気そのものだった旦那を亡くして、今やひとり暮らしだという。ひとり暮らしは喋らなくなると良くないというが、あのおばさんは多分ひとりでも喋っているような気がする。