うちの母親が糖尿病を抱えていて、インシュリンを打っていた。パックト・ツアーに参加中、朝集合して出発しようとすると一人の男性が出てこない。添乗員が行ってみると、ベッドから出られない状態だったそうだ。この人がインシュリン打ち状態の人だったというんだけれど、前日、ワインは飲むは、アイスクリームは食べるはで、両党使いなんだね、と言っていた。その人が糖尿病だというんだから、なんだ、自己管理が全くできない人なんだった。
しかも滔々と自分のことを自慢げに語っておったので、多少の反発を買うタイプでもあった。しかし、動けない状態になって、添乗員がつきっきりで病院へ行った。其の間この団体旅行はどうするんだと思ったら、日本語は出来ないから、英語で添乗員に説明をしていた、現地の公式ガイドの女性から説明を聞いて、私が日本語にするという栄誉に浴したわけ。
お陰で「あ、スリに気をつけて!」とか人数確認なんかに気が回って、自分で日本語にしていることも次々に通り過ぎ、挙句に写真は撮れず、面白い経験ではあったけど、ちょっとストレスだった。
ところがその糖尿病のおっさんが添乗員とともに、戻ってきて合流したと思ったら、この人「いや、大丈夫なんだ!」言い放つ。そういいながら、足元は全く覚束ず、地元の青年ガイド支えられてようやくバスに戻った。
挙句の果てに、ホテルでの夕食時に事もあろうにワインを注文した!心の中では「お前は家に帰れ!」と叫んだ。それでも、病人は病人なのである。
特別養護老人ホームでの論理を思い出した。