生活保護の支給額が（自治体によって異なるけれど）、国民年金の支給額を超えるのはおかしいじゃないか、ということを言う人がいる。生活保護支給のレベルを国民年金のレベルに下げるべきだという人すらいる。国民年金だけでは暮らせないんだといっている傍から、生活保護の支給額を下げろ、というのは矛盾している。
生活保護を受ける、ということは今現在生活に必要な金を稼ぐことがままならないという認定をされたということである。それには様々な理由がある。身体的なだけでなくて、精神的な病に苦しんでいるかもしれない。障害があって就業できないのかもしれない。経済的に破綻してどうにもならないのかもしれない。嘘をついて、あるいは（今では少ないかもしれないけれど）窓口を脅して生活保護を受けている人達がいるかもしれない。だからといって生活保護を受ける人全体を悪くいうのは、これは明白に間違っている。立ち上がれなくても立ち上がれない人達がいることは事実だ。彼らを見過ごすわけにはいかない。彼らもこの国に暮らす人達であって、地球上に暮らす同じ人間には違いないからだ。
不正は糺されなければならない。許してはならない。しかし、それとこれは話は別だ。
