昨日の夕方に近所のスーパーに寄ったらお総菜売り場で山盛りにしたローストチキンがおいてあって、結構売れている。何でかと思ったら、クリスマスだからだというわけ。唸っちゃう。そういうところは日本でもクリスマスなんダァ〜！と。でも、感謝祭に七面鳥は食べないね？と家人にいうと、「そりゃ高いもの！」と切り返された。ま、いずれにしてもあんまり旨いものではないな、七面鳥は。
32年前の年末にアメリカに行ったが、確かサンフランシスコでクリスマスにようやく開いていた安食堂で10ドルの七面鳥・ディナーを食べた。ぱさぱさだった。当時の私には僅か10ドルのディナーも安くはなかったのであったけれど。考えてみると、アメリカには仕事やその他でほんの僅かの滞在を何度かした記憶があるが、豪華な滞在をしたのはただの一度きりであった。今は亡き元会長にお供をして出かけた出張であった。泊まるところも、食べるものも、移動も、これまでの私の人生では後にも先にもただの一度こっきりという超豪華版であった。ところが、そのぱさぱさの10ドルの七面鳥ディナーは覚えているのに、その「超豪華」版では一体何を食べたのか、記憶にない。唯一覚えているのはYosemite National Parkのすばらしさである。もう一度出かけたい。あのハーフ・ドームをもう一度見てから死にたい。尤も、そんな場所だらけではある。欲望は果てることがない。
