ほぼ足りてまだ欲 その先

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映画

 たまたま目が覚めてWOWOWでやっていた映画「Born to Be Blue」(邦題:ブルーにうまれついて)の後半だけを見た。チェット・ベイカーの映画。チェット・ベイカーというと、女の人が唄っているのかと思うような歌と、唇に思いっきり押し当てて吹いているような押し殺したトランペットだ。
 最初に彼の唄を聴いた時はてっきり女性ボーカルだと思ったけれど、アンニュイな雰囲気がうけるんだろうなと思った。この映画の前半を見ていないから良く知らないけれど、映画女優を夢見ている黒人女性のフォルクスワーゲンのバンで二人で暮らしているんだよなぁ。昔のヒッピィーじゃねぇの。でもって、彼はご多分に漏れず薬に溺れて刑務所から出所したあとなんだなぁ。あの当時のジャズミュージッシャンで薬に溺れていなかったのはどれほどだったんだろうと思うよなぁ。あの、トニー・ベネットだって薬でおかしくなったんだからねぇ。
 結局チェット・ベイカーは止められないのさ。最後はアムステルダムで死んだらしい。なんせオランダはその辺には寛大だったからなぁ。それでも彼が死んだのは1988年5月だったというんで、驚いたのさ。ほんのちょっと前のことじゃないか。1929年12月の生まれだったので、58歳くらいか。ま、早死にだね。ビルから落っこちて死んだっていってます。晩年の彼は深い皺が顔に刻まれていて、とてもまだそんな歳だったとは思えない。とっくに60歳を超えているかのようだ。
 こんな映画もある。