ほぼ足りてまだ欲 その先

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思想信条

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月齢14.7

 人生は「美貌は衰えるが性格はさほど変わることなく、思想信条は変わり得る」だと思っている。もっとも、私についていえば、美貌は語るべきものをなにも持っていなかった。性格は確かに変わらない。子どもの頃から、堪えしょうがなく(親がいっていたのだから、間違いはあるまい)、すぐに破滅し、パニックに陥る。思想信条は基本的には変わらないのだけれど、金を稼いで家庭を成り立たせるという時期には確かに思想信条を金で売っていたかといっても良いだろう。しかし、それを引退してからは、また思想信条を元に戻したつもりだ。それでもまだわからないなぁと思っているのは、いよいよ自分は寸前のともしびだ、という状態になったときに、どんな変化をもたらすのかについては全く自信がないからだ。

 それまで国粋主義で、頑張らない奴は非国民だと平気でいっていた人も、つれあいを認知症の挙げ句に要介護となり他界する様を見ていて、あっという間に弱者の立場に立つということを考えなくては、と思い直した作家もいる。しかし、こちらから見ていると、突然の翻意のように見え、あれだけキツいことをいった人が、どの口でそれをいうのかと呆れかえる。しかし、これが現実だ。ひとはどんなに偉そうにいっていても、最後死ぬときは自分ひとりなのだということだ。ひとりで死への旅立ちをするのは、怖いなぁ。