ほぼ足りてまだ欲 その先

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桐生悠々

 桐生悠々といえば、「防空大演習を嗤う」である。首都防空演習なんてものは、もうそれが実際のものとなったら、負け戦も良いところで、そんなことを前提にするだなんて、あほタレだというわけだけれど、これでもって、彼がそう書いた信濃毎日新聞在郷軍人会の不買運動の兆しを察して、桐生悠々を退職せしめ、事態は悠々がいった通りになっていったわけだ。その後彼は会員雑誌「他山の石」を300人ほどの会員相手に書き続けたけれど、それすら検閲、発禁、削除の憂き目を見る。宮武外骨もかくやという存在である。1941年9月に彼は他界する。彼のいう通りになっていったわけだ。そして、今、正にその頃を彷彿とさせる安倍晋三独裁内閣が軍を勝手に動かしつつある。今彼の動きを封じないと、悠々が憂いた正にその状況に突入するだろう。

 今朝のテレビ朝日が放送した、北陸朝日放送制作・第25回PROGRESS賞最優秀賞受賞「言わねばならないこと~防空演習を「嗤った」男・桐生悠々〜」(こちら)は偶然見たのだけれど、私が知りたかったことが満載だった。彼が一時期主筆を務めた新愛知新聞は今の中日新聞東京新聞に繋がり、望月衣塑子に繋がってくるとは!
 信州へ行くと、チャンスがあれば信濃毎日新聞を読むことにしているが、それは桐生悠々を思いだしてのことだ。
 この種の番組を早朝の枠でしか放送ができないという状況が正に桐生悠々の警告通りに時間が動いていることを意味するといっても良いだろう。