ほぼ足りてまだ欲 その先

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マイ・ナンバー

f:id:nsw2072:20200601214928j:plain:w360:left これって、なんのためにつくったんでしょうね。アメリカの「social security number」を多分に意識しているんだと思うんですよ。アメリカで箱のカードを全員が持たされていて、これがないと、州によっては図書館の利用みたいなものだって、制限がかかります。(但し、銀行口座に紐付けはされていないらしい。)豪州では、なにはともあれ、「tax file number」なるものを取得する必要があります。これがないと銀行口座を開けない。
 「マイ・ナンバー」(変な言葉だし、そもそも日本語じゃないし。語感からいったら、これは俺の番号なんだから、お前ら触るな!といえそうだ。)はあとづけだから、非常に抵抗がある。確かに、富のある人はあちこちに口座を持っていて、資産を分散しているから全体を把握できない、のだけれど、もはやそういう人は日本国内の銀行等の口座に分散してなんていないで、カリブ海に浮かぶそういう「タックス・ヘイブン」に隠したりしている。だから、そんな手段ではもう把握しきれない。国内にある資産だけでも一本化して把握することにする、というのであれば、なんのためにそれを必要とするのかを議論しなくちゃならない。
 例えば、今みたいな経済活動が極端に不活発となって、多くの人たちに支援が必要なときに、「本当に必要な人」と「まぁ、そうでもない人」を区別するのに使っている、というのであれば、なんとなく理解ができるんだけれど、今の政府にこのシステムを任せると、明らかに、個人情報を一方的に把握して、政治的な圧力として使おうとしているのがわかるだけでなく、あまりにもドジなので、平気で邪悪な目論見を持つ連中に盗まれて、情報ダダ漏れになってしまう危険性が明らかだ。
 だから、私は賛成できない。脱税を目的に、何本もの三文判で銀行口座をわんさか持っていた、なんていう、伊丹十三が作った映画みたいなことは、さすがに今ではできなくなったので、可能性は減ってはいるけれど、脱税には様々な手段が講じられているからね。現金でタンスにしまい込んでいれば、当然マイナンバーは関係ないしね。

脱税といえば、
 先日ITお大尽が脱税で摘発されて、追徴税を納めたというニュースがあった。法人が持っている自家用ジェットを個人のために利用したことを問われたといっていた。税金対策で自家用機を法人名義にしたもんだから、個人の使用目的に使ったことは二重供与だということだろう。なんだか、法人名義の車で温泉にいったみたいで、セコい話だけれど、金持ち慣れしていない場合ありがちな話。国税当局は狙ってくるからね。
 アフリカの砂漠のど真ん中のキャンプの食堂で提供されていた飯を喰っていたのは、他に手段がないのだから、わかるけれど、それではひとりひとりから食費を徴収するべきであって、それをしなかった分は脱税分に廻ったと認定するといわれて、ビックリした。なるほど、理論的には言い逃れられないが、腹が立つ。お前もあそこで仕事しろ!といいたくなった。

 話がそれていこうとしている。どのみち、私にとって「マイ・ナンバー」が邪魔にはならんが、「今の政府」の邪悪さには信用がならない。