ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

歳を取る


 「桜が足踏みをしている」だなんてテレビが云ってましたが、桜は歩いちゃいねぇんで、ただ、「お〜さむいなぁ、ぶるぶる、まだまだはえぇや、いやだいやだ」と頬っ被りをとらない。
 おひさまは照っているんだけれど、空気が冷たくて、風が襟から入り込もうとする。ならじとエリマキをぎゅっとしてダウンコートの襟を一番上までチャックを上げる。ぐっと喉が苦しい。

 近所のお寺さんのソメイヨシノは、この界隈では最も早く咲くので知られているんだけれど、それがまだこんな塩梅。週末の雨で寒さひとしおになりそうだ。

 昔暮らした集合住宅で一緒だった中華そば屋の前に通りかかったらまたシャッターがおりている。年明けは旦那が大動脈瘤の手術で入院していたことがあってしばらく閉まっていたんだけれど、それも2月に入ってからは再開していたはずで、どうしているかと前を通りかかったらまた閉まっている。旦那の養生がよろしくないのかも知れないと、かなり心配だ。家に向かう途中で月曜日まで一割引をやっている無印良品にいって日頃使っている洗剤やら石鹸やらを買おうと向かったところで、追い抜こうとした爺婆の声が聞いたことがあるもんだから、ふと横を見たら、ふたりがくだんの中華屋の夫婦だった。「どうしたの?」と聞いたら、カミさんが右手を吊っている。コケた拍子に手をついて折ったというのである。なんだなんだ、旦那は今年喜寿で、カミさんはいくつか下だと思うが、それでも古希を越えているだろう。夫婦どちらかが欠けてもあの店は立ち行かない。自営業は辛い。

 賃上げだと!?どこの話だ。