ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム

 小渕優子お嬢様の私的懇談会なんだそうで、それだけ力がないということなのか、取り上げている新聞も少なそうだ。その「“みんなの”少子化対策 ~子どもへの投資が未来を支える 子育てセーフティーネットの強化を!~」というタイトルのついた21ページの提言書をお嬢様に提出したんだそうだ。この提言書はこちらでpdfファイルとしてダウンロードすることができる。提言には10の項目が掲げてあるのだけれど、問題は肝心な具体策が何も提言されていないということなのだ。私的な懇談会なんだからなにを提言しようと私如きがチャチャを入れる筋合いではないし、至極まっとうなことが書かれていることには間違いはない。とりあえずその項目をそのままここに挙げてみる。

  1. 少子化対策の第一歩は“恋愛・結婚”から: 少子化の背景にある恋愛・結婚にまで視野を広げて政策的対応を図る。
  2. 若者が安心して家族をもてるようにする: 家族形成可能な就労・経済的自立への支援など包括的な若者支援に取り組む。
  3. 妊娠や家族形成に関する認識を深める: 学校段階から妊娠や不妊治療について正しい知識を得られるようにする。
  4. 厳しい経済情勢の今だからこそ働き方を変える: 仕事と生活を調和させるメリハリのある働き方に向け具体的行動を起こす。
  5. 幼児教育と保育の総合的な検討を: 幼児教育の無償化や保育制度改革は利用者の視点に立って行う。
  6. 子どもの貧困と格差の連鎖を防止する: ひとり親家庭(母子家庭・父子家庭)等への効果的な支援を行う。
  7. 家計の過重な教育費負担の軽減を: 就学援助、授業料減免、奨学金等により家計の教育費負担の軽減を図る。
  8. 社会全体で子育てを支える: 人づくり、まちづくりを通じて家庭や地域の子育て支援機能を強化する。
  9. 子どもが病気になったときにも安心を: 子どもが病気になったときの親の不安の解消と病児保育の充実を図る。
  10. 消費税1%分を〈子どもたち〉のために: 安定的な財源を確保して少子化対策を拡充する。


 こうした項目を見てくると小渕優子お嬢様が支持しておられることになっているはずの小泉ー竹中・新自由主義骨太の方針制作が否定してきたことばかりになってしまうのではないか、という疑問が浮かぶ。こうなると小渕優子お嬢様はこの提言書をどうしていくのだろうか。新聞の多くが取り上げない、あるいは取り上げても大変におざなりな理由はこれが私的懇談会による提言だからなのか、あるいは具体策が盛り込まれていないからなのか、自民党の(選挙対策のために既にガタガタになってきている)構造改革に反することだからなのか、はたまた「そのまんま東」の「総裁選に出すなら」騒ぎの方が面白いからなのか。
 提言書は時間がなくて次の重要項目については議論ができていないといっているけれど、なるほど、中途半端に終わってしまったということなのだろうか。

  • 家族の在り方等に関する問題(養子縁組、事実婚、嫡出でない子、夫婦別氏等)
  • 人工妊娠中絶
  • 結婚・出産などのライフデザインと生命の大切さへの理解
  • 児童虐待・DV(家庭内暴力)
  • 障害児支援
  • 行財政・施策の実施体制・省庁の在り方など