この国の言論の情けなさに愛想が尽きる。
朝日新聞が吉田某の証言をそのまま信じたのは間違いだったと書いたら途端に、そうら見ろ、戦争中の慰安婦なんてのはなかったんだ、それを認めてきた社会党も、当時の官房長官の発言もみんな間違いだ、悪いのはそれを認めた連中だという雰囲気に充ち満ちている。
吉田某たった一人の証言で歴史を認識してきたというのか。だから、浅いというのだ。やったことはやったことであって、当時の価値観がどうであろうと、今この時点で考えてみる必要がある。当時、そんなことは当然のことだったのだから、何が悪い、そんな立場に立っていたのは朝鮮半島出身者だけじゃないんだ、日本本土出身者だってたくさんいたんだ、といくらいったところで、すべてを否定する論理はない。
本当に潔くない、武士道にももとる、卑怯千万な考え方だ。
追記
それにしても産経を初めとしたそっち系のマスコミの叩きようが半端なくて、今や何を書いても良い状態になっちゃってますね。かつての状況を何も知らない40代位を中心にした人たちがいっぺんにその煽りに乗ってしまうのを見ていると、本当に歴史を真摯に振り返ると言うことをしないでいると恐ろしいことになるんだなぁと、ここから先のこの国の風潮を大いに憂う必要が出てきていると感じるこの頃であります。
