いわゆる“満天の星”という状況の夜を最後に送ってから、かなり久しい。自分が子どもの頃は夏になったらごくごく普通に天の川が見えていた。別になんだかんだと思ったことがないくらい普通の景色だった。しかし、いつの頃からか知らないけれど、そんなものは見えないのがごく普通になった。
1995年から1989年まで滞在していた豪州では都会から電車で25分走ったところでは普通に星空が見えていて、南十字星も、偽の南十字星も明確に見えていた。ところが、夏の休みにタスマニアのホバートに行って知人たちと一緒に海辺にキャンプに行った晩、夜中にトイレにとテントを出て、ふと見上げたときに、思わず頭をかがめた。それこそ満天にちりばめられている星々が今にもポロポロこぼれて落ちてくるように見えたのだ。
じっと見上げていれば良いのに、なんだか怖くなってコソコソとテントに戻ってしまった。あれほどの星を今までに見たことがない。というより、最近は夜になるとコソコソと部屋の中に逃げ帰って、後は飯を食ってねることしきゃ考えられていないのだ。
New Zealandのテカポは星空で世界遺産をとろうとしているらしい。テレビで知った。