家族5人で会食をする、というのが年に5回あります。それぞれの誕生日です。昨日は夜ではなくて、昼のディナーにしました。近所のホテルに入っている鉄板焼きステーキ屋の昼・レディー・コースという奴にしました。ちょっと安直。で、子ども達の記憶の中に、うちの親の誕生日に良くみんなで集まってどこかで昼ディナーをしたというのが残っているそうで、子ども達も覚えているんだと驚きました。むしろこっちが忘れているのにね。
実家では何かがあると、家族で横浜の中華街で会食をしていました。実家からだって、東横線で桜木町まで行って、そこから歩くしかなかった時代でした。根岸線なんて走っていませんでしたね。タクシーに乗るといっても、当時は日野ルノーか、日産ダットサンしかタクシーがなかったので、20貫あったといわれていた親父と一緒に家族全員が乗れるわけではないので、桜木町から、米軍〔正確に言うと連合国軍〕に接収されていた土地の板塀に沿って歩いて行ったわけですから、かなりな距離です。いつも「太平楼」という中華料理屋さんでしたけれど、もうとっくになくなってしまいました。
それが長女が結婚した相手が中華が嫌いという男で、それ以来、家族で中華を食べるということができなくなりました。だから、ホテル・ニュー・グランドだったり、新横浜のプリンス・ホテルのダイニングだったりということになってしまいました。あれ以来の中華のディナーといったら、友人の結婚披露宴、実家の半分を売り払ってできた姪っ子の家のお披露目ディナーくらいでしかない。今のうちの家族だったらわざわざ横浜まで行くこともない。
とうとう71歳になったわけですが、どう考えても、人生この先、長くてもあと10年くらいだなと思うと、ちょっとやっておかなきゃならないことがあるんじゃないか、という気になりますね。なにをやっておかなきゃいけないんだろう。じっくり考えておこう。
