ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

映画

 映画を見なくなってからもうずいぶんになるような気がする。最後に見た映画がなんだったのかも思い出せない。なぜなのかというと、トイレに行きたくなってしまうかも知れないという不安がとても大きいのだ。実際に途中でどうしても我慢ができなくて、中座した経験が二度ほどある。そうなってしまってはもう何をしに映画館へ足を運んだのかわからない。だから、行かなくなるという案配。それまでは結構映画を好んでいた。
 というのも、やっぱり某映画会社の人たちと知り合っていたことが大きい。ただ単なる呑み屋での知り合いにしかすぎないけれど、当時は毎週のように連れ立って呑んでいたし、一緒に旅行やゴルフに興じていた。その店にその会社の社長までやってきて名刺をもらったこともあるし、当時の呑み仲間が今や社長までやっているらしいが、今じゃ誰ひとりとも連絡がない、そんな程度の知り合いだった。だから映画情報にも詳しくなっていたし、必然的に足が向く。
 それなのに、邦画を見ることは滅多になかった。原作が売れた小説だったとしても、みたくなかった。それは文字で想像させた状況を視覚に置き換えるとどうしても不自然になってしまうことが多いからだったかも知れない。映画の企画対象がどうしてか若者に偏っていたこともあるのかも知れない。初めて高齢者対象の邦画を見たなと思ったのは多分認知症を扱ったものだったからだろうか。
 むしろ好んでみていたのは洋画だった。それも必ず字幕で見ていた。飛行機の中の映画ですら、吹き替えではなく字幕ものを探し、それすらないときは、英語であればそのまま言語でみた。それは吹き替えがとても不自然になってしまうことを回避できないということと、やっぱり英語のニュアンスが曲げられてしまうことにある。テレビでの映画の放映であっても字幕でしかみたくない。
 だから、時としてWOWOWの字幕チャンネルでの映画を見る。それもスケジュールを追いかけて見るということがない。偶然、明け方に朝飯を喰っているときに、思いも掛けない映画に遭遇したりする。そういえば「Three Billboards Outside Ebbing, Missouri」をやっていたなぁ。瞬間的に見たが、ちゃんとあれは見たい。