ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

NDC

 日本デザインセンターのことをNDCというらしい。昔勤めていた会社が当時流行っていたCIってのをやって、マークがNDCの永井一正という先生の作だったそうだ。本当に彼がデザインしたのか、実際に手を染めたのは周囲のデザイナーだったのか知らないけれど、そういうことになっていた。当時、会社の正面入り口にそのマークと一緒に、同居している会社のマークを並べなくてはならなくて、そっちの会社のマークを作った某超有名グラフィックデザイナーの先生の了解を取ってこいといわれて、なぜか平河町にあった,その先生の事務所をおたずねした。お弟子さんなのか、いかにもセンスの良い雰囲気の妙齢の女性が受付されて、大先生がお出ましになる前に大きな机に両方を並べて準備したところに、鷹揚に登場。全く利害関係にない私に向かって、まるで上から目線で「そうか、彼のデザインなのか、フ〜ン」てなもんだ。「随分安っぽいもので制作するんだねぇ、そうかい」って。随分失礼な奴だなぁと鼻白んだ。後日、某雑誌に彼のコメントが載っていて「こんなマークにして上向くんだったらグラフィックデザイナーが社長をやれば良いんだ」てんだけれど、私は確実にこれは私が雇われていた会社のことをいっているんだろうなと確信した。大先生とこっちの先生とはあまり関係が良くなかったらしい。それでも超大物先生が亡くなったあとでその先生の名前を冠した賞の選考委員をやっているそうだ。ちなみに大先生は1997年に82歳で他界。永井一正先生は今91歳であらせられる。
 あの会社はそれから10年も経たないうちによその会社に吸収されてしまった。