年末年始の休暇で、明日からお休みになると知ったので、冬枯れの「向島百花園」に足を伸ばした。
隅田川を渡って墨田区に入ると、途端に道が自由に走っていて、これがとても意外性に富んでいて、時間があれば、本当に面白い。表のトラックがガンガン走る道よりは、と思って裏に入ったつもりが、ちょっと行くうちに、何だ、ただ単に遠回りをしただけだったり、歩いているうちに、某民間施設の敷地に入ってしまっていて、そこから出るのに、何だか後ろめたい遮断機をこぐったりする。多分こっちへ行く道の方が太いからとうっかり誘惑に負けてしまったら、大きな交差点を遙かに超えていたりする。今や、スマートフォンがあるから、いつでも今現在はどこにいるのかがわかってしまうのが残念なような、便利なようである。
百花園は65歳以上だと入園料は70円である。園内のトイレを使うためだとしても、100円に満たない有料トイレだと思ったら、それでも安い。そんな論理は聞いたことがないと云われるだろうけれど。
今年の初めは梅が、外から見ても満開だったのに、休園となっていた。見るべきものはほとんどない冬枯れだから、ほとんど人は来ない。それでも、帰り際に、立派な一眼レフに長い望遠レンズをつけたお婆さんが二人、如何にも来慣れているという風情で、雑談に興じていた。一体何しに来たんだろう。こういう人を見ると、私が見つけられなかったシャッターチャンスがあるんじゃないかと気になるものだ。
大きな小楢の木がすっかり葉っぱを落としている。そこにさっきからヒヨドリが一羽、ずっと佇んでいる。まるで写真に撮ってね、といっているようだ。
曳舟の駅まで歩き、MUJIでルイボスティーのミルクティーのようなものを買う。砂糖が入っているお茶で失敗だった。
