天気だけは良い。風がないから、日向を歩く分には暖かい。今日の散歩はあてのない散歩だったが、宛てのあるのは散歩とはいわないんだろう。藝大の前を通って、全く人がいない動物園の前を通ったが、それでも上野の山には結構な人が来ている。みんなただ単に散歩なんだろうか。犬を連れている人は確かに散歩だろう。しかし、家族連れは何だろう。
ところが上野駅のそばに来ると、ワンワンと人が歩いている。どこから人が来るのかと振り返ったら、アメ横はもうひとの頭しか見えていなかった。なるほど、そういうことなのか。元々人混みが嫌いだから、写真にする気にもならなかった。
まだ高校生年代じゃないかと思うような女子三名がまるで酒に酔っ払っているかの如く、嬌声を上げ、手を振り上げながら通る。それもブランド物の大きな紙袋をぶら下げている。こんな若いみそらでこんな高価なものを買えるって云うことは、一体何をして金を稼いでいるんだろう。パンをひとつだけ買って、それを入れた布袋を振り振り行く。スーパーで昼飯のおかずを買おうとしたら、お惣菜売り場はお節料理に見えるような惣菜セットばかりになっていて、いつもの煮物みたいなものがない。しょうがないから昆布でおかかのおにぎりを食べる。
明日は大変に寒い日になると天気予報がいう。
