南京攻略戦に参加した上海派遣軍のうち第十六師団の師団長、中島今朝吾(なかじま けさご 1881年 (明治14年)6月15日 - 1945年(昭和20年)10月28日)という陸軍中将がいたことが知られている。彼は「中島今朝吾日記」なるものを残していて、略奪、虐殺を自ら記録していたという。驚くべき内容である。彼は満州に転任した際、南京で蒋介石の財産を持ちだしたことが理由で予備役に編入されたとも言われているそうだ。
2008年12月11日の新宿におけるレクチャーで保阪正康が、率いる将校の資質によって、問題を起こす部隊、そうでない部隊にはっきりと別れていたことをいう。中島の部隊では多くの略奪があったことが彼の日記で知れているが、彼自身もそうだったということだ。
今日借りた本
日本国内では、一般には殆ど知られていないけれど、米軍は日系二世米国人を中心に日本語を喋れる兵の育成をしていた、ということはここでは何度も書いてきた。後に日本文学研究者になった人たちの中にも、このグループ出身者は何人かいる。米国陸軍はThe Military Intelligence Services (略称:MIS)を構築してきた。海軍も同様に育成していたといわれている。彼らに関する書籍は何冊も出版されていて、日本語にも翻訳され、また、研究者によって報告されてきている。日系米国人部隊である442部隊や100大隊についてはかなり知れ渡っているけれど、MISはそれほどではないだろう。
この本もそんな出版物の一つで、著者は1952年生まれのジョンズ・ホプキンス大出身の歴史学者で、1930年生まれの訳者が日本語にしている。2018年彩流社。8千円を超えるのには驚いた。
同じテーブルで違うものを食べるのは、家庭の崩壊の始まりだ、と書いてあって、ギクッとする。なぜならわが家では食べる時間も、食べる中身も別々だからだ。