ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

新宿 市ヶ谷 銀座

 二週間に一回の新宿に行く日。ちょっと出足が悪くて遅れたかと思ったから駅でがんがん走る。こんなこと最近したことがないからひっくり返るんじゃないかと。こういう爺さんが走って怪我するにきまってんだから、そんなことをしちゃいけねぇんだなぁと思いながら電車に滑り込む。今朝は昨日とは打って変わって寒い。その上、どんよりとしていて北風だ。お酉様にぴったりな、といえそうな寒さだ。今日が一の酉で、今年は二の酉までしかない。
 今朝のテレビを聴いていたらそもそもお酉様てぇものは関東にしかない行事だそうで、日本武尊(やまとたけるのみこと)まで遡るという。なんでも戦を終わった時が酉の日だったんだそうでそれを記念しているんだっていうんだけれども、そんな昔のことを誰がどうやって調べたんだろう。南京事件だってあぁだ、こうだと揉めてんのにね。昼間街を歩いているとそこそこ熊手を持った人にすれ違う。多分夜になってから大きい物を持って帰る人が来るんだろう。
 市ヶ谷の用事を済まして坂をあがっていき、普通の奴は素直に二番町から麹町に向かって歩くというのに、へそ曲がりにも台湾学校の方が静かそうだからとそっちに行ったもんだから、雙葉の前をとろとろ歩いて警備員に怪しい目つきで見られる始末。四谷の駅前に出たのはよいけれど、丸ノ内線の乗り場がわからない。正に方向がわからなくなった爺さんそのものである。
 ようやく丸ノ内線に乗って次の赤坂見附でたくさんの人が降りるからと、自分も降りちゃう。反対側の銀座線が来たからそっちに乗る。あいたから座っちゃう。ままよと銀座で降りると、UNIQLOは隣のメルサの一部分まで改造してそっちを男館にしちゃった。ことほど作用にこのお店はがんがん売れているということなんだろう。しかし、あんな仮階段で良く消防の許可が下りるもんだ。ここの店は良く外国人の人たちが入っている。なんたって安いものなぁ。もうちょっと渋い物を扱ってくれると良いなぁ。
 銀座の通りにはやたら日の丸が飾ってある。気がつくと都バスが日の丸をハタハタしながら走っている。しかし、別に今日は「旗日」じゃないはずなのに、どうしてなのかがわからない。四丁目の和光のショー・ウィンドウはいつもと違って随分簡素なディスプレイである。このお祝いのための日の丸なんだろうか。こういう時はやっぱり産経新聞だろう。サイトを見ると随分前から大騒ぎしていたようだ。

 政府主催の「御在位二十年記念式典」と、民間の奉祝委員会と奉祝国会議員連盟皇居前広場で開催する「御即位二十年をお祝いする国民祭典」の祝賀式典がひらかれる。
(中略)
 陛下のご即位20年は今年の1月7日にあたるが、政府や宮内庁、各団体は祝賀にふさわしい日として、平成2年に「即位の礼」が行われた11月12日を選んで記念行事などを開催することにした。(msn産経ニュース2009.11.12 10:49)

 なるほどそういうわけだったのか。ところが銀座通りの中央通りにはめったやたらと機動隊が手甲脚絆みたいなプロテクターにヘルメットで辻辻に立っている。あちこちに機動隊員の輸送車が止まっている。多分それ系のデモか、提灯行列でもあるんじゃないだろうか。
 明日はこの日の丸の旗を星条旗に付け替えるのだろうか?
 4,456歩
 昼飯はどうも最近ここに固執する傾向があるのだけれど、銀座松坂屋の地下のダイニング・イン。隙さえあれば「キッチン・スギモト」と思っているのだけれど、やっぱり今日もたくさんの人たちが並んでおいでである。
 だったらと乾山のひれカツ丼。ここは椅子は5つしかない。入ったら、端っこにおじさんがいて二人分の席を占めていて、すぐにも喰い終わりそうだ。他には誰も入っていなかったから、当然私は反対側の端へ。そのおじさんはすぐに出て行った。
 そこへおばあさんがお一人はいってきたなと思ったら、もうひとりの大おばあさんと付き添いと覚しき女性の二人連れが入ってきて、あっという間に女性軍に占領されてしまった。どうも話の具合では大おばあさんは牡蠣フライカレーを注文に及んだ様子だけれど、いやぁ、私は思いっきり驚いてしまったのだよ。大変失礼ながらどう見ても80歳近辺の方が牡蠣フライの挙げ句にカレーをかけちゃうのである。私だったらもう胸焼けしそうで食べられなくなっているような気がする。(カレーといえばわが家から最も近くにあったCoCo壱番が閉店したなぁ。)
 途中で気がついたのだけれど、その付き添いと覚しき女性はどうやら外国から来られた方のようで、私は多分お嫁さんだろうとその話ッぷりから見当をつけていたのだけれど、そのうち大おばあさんが「小さいので良いから隣の宮川にいってうなぎ弁当を買ってきてちょうだい」といって、その方が出て行かれた間に、もうひとりのおばあさんに話しかけていたのを聴いて確信を得た。時代はもうここまで国際化が進んでいるのである。最近の国際結婚の割合を聴いて驚いていたんじゃ行政を司れませぬぞとどこかの人に言いに行く必要がありそうだ。久しぶりのひれカツ丼は旨かった。
 それにしてもあの大おばあさんは長生きするに違いない。あの健啖ぶりにはかなわないのだ。