ほぼ足りてまだ欲 その先

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メルシャン美術館

 御代田のメルシャン美術館は今年の11月に閉館するのだそうで、初めて入ってみると中の庭はとても綺麗に造られていて、建物はツタに覆われている。かつて秋口にやってきたことのある家人にいわせると紅葉してとても綺麗だったのだそうだ。メルシャン自体は味の素の系列からキリンに買われてしまったけれど、この美術館自体は一体どうなったのだろう。美術館それ自体はそもそも独立採算でやっていけるという性格のものではないし、親会社がこういう事業についてその意義を見いださなくなったらそれでハイさようならということであるのは致し方がないといえるのかも知れない。けれど、その程度の企業でしかないことを露呈しているといっても差し支えないだろう。まさかここで江戸時代の大店の心構えだとか、明治になってからの地方の篤志家の存在をまたぞろ蒸し返す気はないけれど、なんとも底の浅い存在であることが知れてしまうのははなはだ残念な気がしないではない。
 なにゆえなのか私はこの業界を全く知らないけれど、アサヒもキリンも今やニュースといったら海外の飲料メーカーの買収話ばかりで一体どこへ行こうと思っているのだろうかと首をかしげてしまう。
 メルシャン美術館に行くなら、その向かいにあるラーメンを食べてごらんと友人にいわれていた。なるほど、今まで気がついたことのないラーメン屋がある。かつては日本蕎麦屋だった建物だが、入ったことはなかった。この店は入ると自動券売機があって、メニューはラーメン、メンマ面、チャーシュー麺の三種類だけだ。とりあえずラーメンを頼んだ。噂通りに自家製とおぼしきチャーシューがごろごろと入っている。私だったら三枚くらいにスライスしそうな固まりが4つぐらい、ごろごろと入っているのである。こうなるとチャーシュー麺というのはどうなっているのか見てみたいものだ。今やほとんど外でラーメンを食べるということがないけれど、これは旨い。