ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

応援

 東電の電気料金値上げに対して、東京都の副知事(別に選挙で選ばれたわけではなくて、不良小説家知事が勝手に連れてきたこれも作家である)、猪瀬直樹が猛烈に反発!とテレビのワイドショーでやっている。こんなにたくさんの資産を持っているってのに、それに手をつけず、しかも赤字を招くという680億円分の中身も説明していないのはどういう訳か、これでは中小企業に対するダメージは大きいじゃないか、という。たくさんある子会社の施設は都内の一等地にゴロゴロとあるじゃないかというけれど、それは子会社の資産であって東電そのものの資産じゃない。別に私は東京電力を支援するわけではないが、彼がしていることは東京電力に苦言を呈しているように見えるけれど、その実はそうじゃない。正反対のことをしている。そんな資産は売り払ったところで、その期に赤字が少なくなるのに過ぎない。じゃ、次の期はどうするのか。その時は彼はいうべき文句はなくなって、唯々諾々と東京電力の主張を受け入れる、ということになる。彼が言いたいことの真意は「だから原子力発電施設を動かさなくてはならないんだ」ということへの応援歌に過ぎない。
 これははっきりいってエネルギー政策の大きな過ちだったのだということであって、そこを追求する必要がある。根本的に問題なのは、戦後直ぐのエネルギー政策をそのまま半世紀以上続けてきたということにある。電力料金の設定方法を、美味しいままに電力産業及びその周辺に許してきたところにある。それが明らかになったのだから直ちにその仕組みを変更していくのが学習ではないのか。さんざん美味しい眼を見続けてきたもの(この場合は電力産業であり、東京電力はまさにその象徴だ)がこれ以上に美味しい眼を見続ける体制を続けていけるシステムのままにこれを守ろうとするのは人類に対する冒涜としかいいようがない。